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2014 Fiscal Year Annual Research Report

ケミカルバイオロジーを用いたポリグルタミン病に対する治療法開発研究

Research Project

Project/Area Number 26893065
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

申 民京  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (60738566)

Project Period (FY) 2014-08-29 – 2016-03-31
KeywordspolyQ / 化合物 / ポリグルタミン病
Outline of Annual Research Achievements

グルタミン鎖の異常伸長を原因とするポリグルタミン病(ハンチントン病や脊髄小脳変性症など)は、遺伝性の難治疾患であり、異常蛋白質の凝集が病態を形成する事が知られている。しかしながら、ポリグルタミン蛋白質の発現や凝集体形成は、その他の様々な要因によっても制御されており、その詳細なメカニズムは明らかではない。
本研究では、ケミカルバイオロジーを応用したポリグルタミン蛋白質の発現制御メカニズムの解明とポリグルタミン病治療法の開発研究を行なった。
1、ポリグルタミン蛋白質の発現制御メカニズムの解明:本年度はまず、ポリグルタミン蛋白質の発現量を抑制できる低分子化合物F7に結合するタンパク質を、光親和性標識法によって探索した。その結果,この化合物に直接結合するタンパク質の同定に成功した。さらに、当該分子の下流でポリグルタミン蛋白質の発現量が減少する分子メカニズムを明らかにすることに成功した。
2、ポリグルタミン病治療法の開発研究を行なう:アタキシンモデルマウス(SCA1トランスジェニック)に、上記のF7化合物を投与し、その治療効果を検討した。その結果,roter rodテストによる行動評価,神経病理学所見、神経細胞内のポリグルタミン蓄積のいずれの点に関しても、化合物の投与効果が顕著に確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

本研究の当初の目的は,ケミカルバイオロジーを用いて、ポリグルタミン蛋白質の発現制御メカニズムの解明を行なうことと、ポリグルタミン病治療法の開発研究を行なうことであった。前者に関しては、ポリグルタミン発現抑制化合物F7の標的分子の同定、さらにはその後のポリグルタミン制御メカニズムまで明らかにすることに成功しており、一年経過の時点で、ほぼ最終目的まで達している。また、後者に関しては,疾患モデルマウスへの投与で極めて有望な結果を得ており、後は安全性試験等をクリアすることにより最終目的は達成できるものと考えている。

Strategy for Future Research Activity

既に、F7化合物の標的分子の同定や以降のシグナル伝達機構の解明は終了しているため,マウスでの創薬開発研究に注力する。具体的には,現在効果が見られているアタキシンモデルマウス(SCA1トランスジェニック)を用いて,安全生評価を行うと共に、投与法の検討を行う。また、他の神経変性疾患モデルマウス(ハンチントンモデルマウス)やTDP-43変異マウスなどに投与し、病態の変化を検討する。
具体的には、マウス個体を用いて、体重変化、生存率、神経学的所見、電子顕微鏡観察、神経細胞死の多寡、変性タンパク質蓄積量を調べる。

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Published: 2016-06-01  

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