2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26893084
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 功次朗 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (40736625)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 疼痛性障害 / 神経生理 / うつ病 |
Outline of Annual Research Achievements |
ストレス社会である現代において、耐え難い痛みがいつまでも続く疼痛性障害(pain disorder)が歯科領域においても問題となっている。その原因として、脳内神経伝達物質であるセロトニンの不足の関与が示唆されているが、すべてのことが明らかになっていない。そこで、研究申請者は、うつ状態と脳内セロトニンの減少、痛みを受容する末梢受容器に影響を与える神経ペプチドおよび脳内セロトニンの増加による疼痛性障害の軽減について明らかにすることを目的とした研究を立案した。 昨年度は、うつ病に関与していると考えられるカンナビノイドレセプター(CB1レセプター)の分布を検討し、海馬や小脳および延髄で多く発現していることが確認された。さらに、脳内で産生するカンナビノイド(エンドカンナビノイド)の分解を阻害する薬剤(JZL187)を用い、エンドカンナビノイドの産生量を、ウェスタンブロッティング法および免疫組織化学染色法を用いて定量化することを試みた。結果については現在実験データを詳細に解析している途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請した計画では、初年度でうつ病モデル動物を確定し、うつ病モデル動物を用いた行動学的実験を行うはずであったが、精神薬理学の専門家の意見を仰ぎ、うつ病モデル動物の作成方法を再検討したため。
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Strategy for Future Research Activity |
提出した実験計画に基づくように、可及的速やかにうつ病モデル動物の作成方法を同定し、末梢侵害受容器における痛覚受容の変調および複雑なニューロン結合によって異なった種類の求心線維間の干渉や下行路を介しての求心線維に対する脳の選択的干渉が行われている脊髄後角における痛覚受容の変調を調べる。
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Research Products
(1 results)