2015 Fiscal Year Annual Research Report
Aquaporinを標的とした、胆道癌新規抗癌剤治療の探求
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26893091
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
関根 慎一 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (60649292)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 胆道癌 / 化学療法 / アクアポリン |
Outline of Annual Research Achievements |
胆汁分泌との関連が注目されているAQP-1と胆道癌(胆嚢癌、胆管癌、乳頭部癌)における検討を行った。切除標本のformarin固定paraffin包埋切片を用いて作成した各々の組織マイクロアレイ(TMA)を用いて、免疫組織化学的にAQP-1発現を評価し、各々の年齢・性別・腫瘍径・腫瘍マーカー(CEA,CA19-9)・TNM分類・術前黄疸との関連を解析した。AQP-1発現が、胆道癌における予後予測、悪性度予測因子として有用である可能性が示唆された。また、黄疸遷延症例が有意にAQP-1発現が低下していた。 胆道癌の5年生存率は,乳頭部癌69.6%,遠位胆管癌44.2%であり、CEA(≧3.4),深達度(T3,T4),リンパ節転移(+),術前黄疸(T-Bil>2.5) は予後不良因子であった(p=0.071, 0.024, 0.001, 0.003)。 多変量解析では,CEA,術前黄疸が独立予後規定因子であった(p=0.019, 0.011)。AQP-1に加えて、悪性度や浸潤性発育に関連があると言われている膜結合型ムチンであるMUC-1発現を併せて検また、討した。胆道癌におけるAQP-1 positive/MUC1 negative症例は、有意な予後規定因子であった。膵頭部領域癌において、PTEN発現が化学療法感受性や予後予測に有用である可能性が示唆された。癌抑制遺伝子の一つとも考えられるPTENの異常により、アポトーシスを抑制し、抗癌剤感受性を低下させている可能性がある。AQP-1とこれら遺伝子との相互関係は今後も引き続き検討が必要ではあるが、胆道癌における予後予測、化学療法感受性および悪性度予測因子として有用である可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] The Usefulness of Nutritional Index CONUT for Risk Assessment and Prognosis after Pancreaticoduodenectomy2016
Author(s)
Shinichi Sekine*, Takuya Nagata, Tomoyuki Okumura, Shunsuke Kawai, Katsuhisa Hirano, Takeshi Miwa, Makoto Moriyama, Hirofumi Kojima, Isaya Hashimoto, Kazuto Shibuya, Shozo Hojo, Isaku Yoshioka, Koshi Matsui, Shigeaki Sawada and Kazuhiro Tsukada
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Journal Title
International Journal of Cancer and Clinical Research
Volume: 3-1
Pages: 041
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 十二指腸乳頭部癌における膵頭十二指腸切除後の予後予測2015
Author(s)
関根慎一, 小島博文, 森山亮仁, 橋本伊佐也, 渋谷和人, 北條荘三, 吉岡伊作, 松井恒志, 奥村知之, 長田拓哉, 塚田一博
Organizer
第51回日本胆道学会学術集会
Place of Presentation
宇都宮
Year and Date
2015-09-17 – 2015-09-18
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[Presentation] 栄養指標CONUTは胆道癌における膵頭十二指腸切除術後の長期予後と関連する.2015
Author(s)
関根慎一,長田拓哉, 吉岡伊作, 渋谷和人, 松井恒志, 平野勝久, 渡辺徹, 森山亮仁, 橋本伊佐也, 北條荘三, 堀亮太, 奥村知之, 塚田一博
Organizer
第115回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2015-04-16 – 2015-04-18