2015 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性腎症に対するプロパゲルマニウムの実用化を目指した橋渡し研究
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26893095
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
原 章規 金沢大学, 医学系, 准教授 (70507045)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | トランスレーショナルリサーチ / 糖尿病 / 臨床 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病性腎症の進展過程において、微小な炎症の関与が注目されている。この炎症に関与する分子群のうち、monocyte chemoattractant protein (MCP)-1/CCL2およびその受容体であるCCR2は、単球・マクロファージの腎臓への遊走・活性化に加え、腎固有細胞の機能調節にも重要な役割を果たしている。当研究室では、MCP-1/CCL2の腎臓病への関与とその阻害による腎臓病治療の可能性について基礎的検討を重ねてきた。 その成果を踏まえ、MCP-1/CCR2を標的分子とした糖尿病性腎症の治療薬開発に関する研究を進めてきた。本研究では、CCR2阻害作用を有するプロパゲルマニウムの糖尿病性腎症患者に対する安全性および有効性について探索的に検討するための臨床研究を行った。 今年度も、研究の倫理面およびデータの信頼性確保のための体制を確保するため、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針を遵守し、院内外の関係部署と密接に連携してきた。試験薬については、当院薬剤部において適切に管理・保管し、症例登録・データマネジメントについては、当院先端医療開発センターに協力を得た。モニタリングについては、前年度と同じ外部機関に委託した。多施設共同体制とした今年度より症例登録が加速度的に進み、最終的に9施設より29例(男性22例、女性7例、平均年齢61歳)が登録され、目標症例数の30例にほぼ到達した。試験薬群では、プロパゲルマニウム血中濃度を測定することにより、服薬状況について科学的に評価を行った。 試験薬の安全性について、現時点において、試験薬内服中の症例における有害事象の発生はなく、登録後1年間の観察期間を追跡している。 全例における観察期間の終了後、症例報告書の回収を行い、先端医療開発センターにおいてデータを固定し、アルブミン尿をはじめとする評価項目に関する統計解析を予定している。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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