2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シーケンスを用いた新規貪食シグナル因子の同定
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26893120
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸田 聡 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 特定研究員 (20738835)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Keywords | 貪食 / マクロファージ / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
マクロファージは、死細胞や赤血球が排出した核の表面に露出されるホスファチジルセリンを認識し、それらを貪食する。これまでに、ホスファチジルセリンを認識する因子として、分泌タンパク質のMFG-E8、Gas6、Protein Sや、膜タンパク質のTim4が同定された。MFG-E8はマクロファージ上のIntegrinに、Gas6やProtein Sは受容体チロシンキナーゼのMerTKやAxlに作用し、貪食シグナルを活性化する。一方、Tim4は死細胞をマクロファージ表面に捕捉する役割を持つ。しかし、マクロファージには様々な種類が存在し、その貪食機構が不明なものも存在する。そこで、本研究は、貪食を促進する因子を同定するため、次世代シーケンスを用いた貪食能の機能スクリーニング法を樹立することを目的とした。まず、死細胞の貪食能のない浮遊系細胞株Ba/F3に、腹腔の常在マクロファージから調製したcDNAライブラリーを導入し、死細胞を貪食したBa/F3細胞をソーティングすることを繰り返した。ソーティングを3回行ったところ、貪食能を獲得したBa/F3細胞が濃縮された。その中からクローンを単離し、導入されたcDNAを特定すると、既知の貪食シグナル因子のAxlやホスファチジルセリンに対してアフィニティを持つOlr1が同定された。また、3回ソーティング後のBa/F3細胞のゲノムを回収し、次世代シーケンスを使ってBa/F3に導入されたcDNAを網羅的に検出した。そのcDNAの中から、正しい向きで全長を発現しうるcDNAを限定したところ、貪食能とは無関係のpassenger cDNAがいくつか含まれたが、Axl、Olr1に加え、Tim4等の貪食に関与する因子を複数検出することができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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