2015 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌細胞におけるインテグリンβ6の蛋白翻訳後修飾とその機能解析
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26893167
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤井 隆彦 広島大学, 大学病院, 歯科診療医 (50735264)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 医歯薬学 / 口腔外科学 / 口腔扁平上皮癌 / 浸潤・転移 / インテグリン |
Outline of Annual Research Achievements |
インテグリンのα鎖とβ鎖はリボソームで合成された後,二量体を形成し,細胞膜上に発現すると考えられており,インテグリンβ6も,細胞膜上でインテグリンαvとのヘテロ二量体として存在することで機能発現していると推測される.そこで,唯一のカウンターパートであるインテグリンαvを常時発現させた細胞を作製することで比較検討した.その結果,インテグリンβ6はインテグリンαvが存在することで,細胞膜上でインテグリンαvと二量体を形成し,ユビキチン/プロテアソーム系による分解を受けず,安定発現していると推測された. 口腔扁平上皮癌においてインテグリンαvβ6発現が報告され,浸潤・増殖における関与が指摘されているが,詳細については不明な点が多い.そこで,インテグリンαvを常時発現した細胞にインテグリンβ6蛋白発現を誘導させ,その細胞増殖,蛋白分解活性,造腫瘍能に与える影響を検討した.インテグリンαvβ6の発現により,いずれの細胞外基質蛋白上での細胞増殖能は影響を受けなかったが,Boyden Chamberの変法を用いて運動能を検討した結果,ラミニン以外の細胞外基質蛋白上での細胞遊走能は低下していた.Zymographyにより蛋白分解活性に与える影響を検討すると,いずれの細胞外基質蛋白上でも上清中のマトリックスメタロプロテアーゼ-9活性は低下したが,ウロキナーゼ活性は影響を受けなかった.また,ヌードマウスを用いて造腫瘍能に与える影響を検討すると,インテグリンαvβ6の発現により形成腫瘍の体積は強く抑制されていた.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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