2014 Fiscal Year Annual Research Report
低分子化合物スクリーニングによるヒトiPS細胞由来肝細胞の成熟化機構の解明
Project/Area Number |
26893201
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山添 太士 熊本大学, 発生医学研究所, 研究員 (20736219)
|
Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
|
Keywords | 肝細胞分化誘導法 / ケミカルスクリーニング / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにヒトiPS細胞を用いた肝および膵前駆細胞への分化誘導法が報告されてきたが、最終的な分化誘導に関するメカニズムは未だ明らかにされていない。そこで申請者は肝細胞系譜へと分化誘導したこのヒトiPS細胞を用いて、すでに上市されている1000以上の化合物からなるライブラリーを利用して肝細胞の成熟化を促す化合物のスクリーニングを行った。二つの肝細胞分化マーカーを指標にしたハイスループットスクリーニングの手法を用いて化合物の影響を評価し、いくつかの候補化合物を得た。これらの中から一番効果のある化合物で、さらに他の肝細胞機能であるICGテストやチトクローム活性を測定した。この化合物の標的蛋白は分化誘導した細胞のある時期特異的に発現する事を見いだした。ヒトiPS細胞のみならず、ヒトES細胞でも同様に分化促進効果を認めた。マウスモデルではSTAT3のリン酸化により肝分化が促進されていることがわかっているが、ヒト肝細胞の成熟化のメカニズムは不明であったものの、ヒトiPS細胞においても分化誘導促進作用としてSTAT3のリン酸化があることがわかった。今回の研究結果により肝細胞成熟化の分子機構を解明する糸口となるだけでなく、再生医療に利用できるヒトiPS由来肝細胞の創出に応用できると期待される。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|