2015 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠初期の妊婦が自らに合ったつわり軽減方法を見出すための看護援助プログラムの検証
Project/Area Number |
26893236
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
岩國 亜紀子 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 研究員 (60514552)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 妊娠初期 / 妊婦 / つわり / 看護 / セルフケア能力 / セルフケア行動 / 省察 / コントロール感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、つわりを体験する妊娠初期の日本人妊婦を対象に、「妊婦が自らに合ったつわり軽減方法を見出すための看護援助プログラム」を開発、提供し、その効果を検証することであった。研究デザインは準実験研究であり、本プログラムを提供する介入群と提供しない対照群に対して、セルフケア能力、つわりの程度などを測定する質問紙調査を介入前後に行い、2群間の調査結果を比較して本プログラムの効果を分析した。 本研究のサンプルサイズは、先行研究の効果サイズ0.63を参考に、88名(各群44名)としていた。平成26年度までに介入後質問紙調査を終了したものは、対照群86名、介入群38名であった。そこで、平成27年度は、引き続き介入群のデータ収集を行い、介入群12名が介入後質問紙調査を終了した。質問紙調査を終了したものの内、研究対象者の要件から外れていたものなどを除外し、対照群67名、介入群45名を本研究の分析対象者とした。 両群分析対象者の基本属性を比較したところ、両群の属性及び介入前に行った質問紙調査の結果に有意差は認められなかった。ESCA 35項目尺度を用いてセルフケア能力の得点を比較したところ、介入群の方が、ESCA 35項目尺度の総得点及び4つの下位尺度の得点の変化量が有意に大きく、本プログラムにはセルフケア能力を高める効果があった。加えて、INVRを用いてつわり程度の得点を比較したところ、つわり全体苦痛の得点、空嘔吐回数の得点、空嘔吐程度の得点は、介入群において有意に軽減していたものの、対照群では同様の変化は見られず、本プログラムには、つわりの苦痛や空嘔吐を有意に軽減させる効果があった。本プログラムを受けた妊婦は、セルフケア能力が高まり、つわりをコントロールする術を得たことで、“つわりをコントロールする術がなく症状にコントロールされる苦痛”が軽減したのではないかと考えられた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)