2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨腫瘍切除後の広範囲骨欠損に対する再生医療技術を用いた再建技術の開発
Project/Area Number |
26893238
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
内原 好信 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60736924)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、骨腫瘍切除症例における術後早期の機能回復を得るための新たな骨欠損 再 建 法 を 開 発 することである。再生医療技術を用いて骨髄間葉系細胞から作製した『骨形成細胞 シート』を移植し、骨腫瘍切除によって生じた広範囲骨欠損を早期に骨癒合させる技術開発の基 礎となる研究を行う。骨腫瘍切除後の再建術では、一般的に骨盤から採取した自家骨に加え、放 射線照射や液体窒素処理等による殺細胞処理を行った自家骨移植が行われるが、殺細胞処理によって生物学的活性が低下しているため移植床との骨癒合が得 られにくいという課題がある。 我々が確立した骨形成細胞シート移植を殺細胞処理骨による再建術に応用することで課題を解決 し、殺細胞処理骨と移植床間の骨性架橋を獲得し早期に骨癒合を得る新たな骨腫瘍切除再 建方法を確立する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラットの大腿骨を用いて自家殺細胞処理骨移植モデルを作製した。大腿骨の一部を切 除し、切除部に殺細胞処理骨を移植する実験モデルを作製した。処理骨移植時に骨形成細胞シー ト移植も併用し、処理骨と移植床との骨癒合を促進させる研究を実施した。既存の手技との比較 のため、次の 3 群で実験を行った。①処理骨に骨形成細胞シート移植を併用した群、②処理骨に細 胞浮遊液を組み合わせた群、③処理骨移植のみの群。骨形成の評価は、レントゲン評価、micro-CT、 組織学的評価、骨形成マーカーの遺伝子発現評価、力学試験(3 点曲げ試験)による評価を行った。 殺細胞処理は、放射線照射および液体窒素による処理で行った。放射線照射処理による上記のモデル作製、評価に関する結果に関してはすでに論文発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、液体窒素処理骨によるモデル作製、評価、さらに大動物でのモデル作製、評価も行っていく予定である。
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[Journal Article] Osteogenic Matrix Cell Sheets Facilitate Osteogenesis in Irradiated Rat Bone2015
Author(s)
Yoshinobu Uchihara, Manabu Akahane, Takamasa Shimizu, Tomoyuki Ueha, Yusuke Morita, Shintaro Nakasaki, Tomohiko Kura, Yasuaki Tohma, Akira Kido, Kenji Kawate, Yasuhito Tanaka
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Journal Title
BioMed Research International
Volume: 2015
Pages: 1-7
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant