2014 Fiscal Year Annual Research Report
幼少期の咀嚼が成長後の脳発達や行動に及ぼす影響について
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26893239
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
松末 友美子 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (60571007)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 咀嚼 / 軟食 / 硬食 / 神経新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
軟食摂取群として生後21 日に離乳し、4 週間軟食を与える群(SD7)、その後さらに7週間軟食を与える群(SD14)または硬食に切り替えて与える群(SHD14)を作製し各実験に供する。なおコントロール群として硬食摂取群(HD7、HD14)を用いる。 ①内分泌試験として各実験群のマウス(HD7、SD7、HD14、SD14、SHD14)から採血を行い、血漿中のCORT の濃度をELISA(Enzyme-linked ImmunoSorbent Assay)法にて測定する。まずは生後7週齢を測定している。生後14週については、今後測定予定である。 ②c-Fosタンパク質を指標とした脳機能異常部位の検索については正常c-Fosタンパク質の発現の基準を決定するために検索中である。今後軟食摂取群のc-Fosタンパク質の発現ついて、検索予定である。 ③グリア細胞を指標にした脳領域における神経新生異常としては、指標とするグリア細胞のマーカーを検索中である。オリゴデンドロサイト分化段階で、特異的なマーカーが考えられるが、オリゴデンドロサイト前駆細胞、成熟オリゴデンドロサイトとして、neuron glial antigen(NG)2、carbonicanhydrase(CAII)、olig2などのマーカーを検索中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
軟食摂取モデルマウス、硬食摂取モデルマウスの作製に時間を要し、本実験開始までに時間がかかっている。ELISA法施行に必要な血液採取は断頭時採取しているが、測定必要な十分量が採取できていないため、内分泌試験でのELISA法の実験が遅れている。また、c-Fosタンパク質を指標とした脳機能異常部位の検索については、正常c-Fosタンパク質の発現の基準を決定することが必要と思われ、そちらを優先し予備実験中のため、予定していた実験の開始が遅れている。グリア細胞を指標にした脳領域における神経新生異常としては、指標とするグリア細胞のマーカーを検索中である。使用を予定していたマーカーの発売企業の同抗体の販売中止が決定したため、異なる動物種の抗体を検索中であり、実験が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは軟食摂取モデルマウス、硬食摂取モデルマウスの作製を確実に行い、各実験に供する。 各マウスは3週齢から4週間軟食を摂取する群(SD7)、硬食を摂取する群(HD7)を作製。、最初の4 週間軟食を摂取し、その後7 週間硬食に切り替える群(SHD14)を作製する。また、14週齢まで硬食のみ(HD14)、軟食のみ(SD14)を新たに作製する。内分泌試験でのELISA法に必要な十分量の採血を行うため、心臓からの採血とする予定である。c-Fosタンパク質を指標とした脳機能異常部位の検索については、正常c-Fosタンパク質の発現の基準を決定し、各脳領域でのc-Fos発現の観察を行う予定である。グリア細胞を指標にした脳領域における神経新生異常としては、指標とするグリア細胞のマーカーを検索し、各脳領域のマーカーの発現を免疫組織化学で検索し、観察は共焦点レーザー顕微鏡にて行う予定である。
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