2014 Fiscal Year Annual Research Report
副腎低形成症における新規原因遺伝子の同定とその分子機能の解明
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26893259
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
天野 直子 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (70348689)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 内分泌学 / 発生分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ⅰ. 遺伝子Aに微細欠失陰性の原因不明副腎機能低下症例を対象とした変異解析:既にアレイCGHで遺伝子Aに微細欠失のないことを確認した原因不明副腎機能低下症15例を対象に遺伝子Aの遺伝子解析を行った。新たな変異陽性症例は認めていない。 Ⅱ. 微細欠失を同定した2症例の切断点同定:1例において切断点を同定した。切断領域は約7.2kbであった。もう1例は切断点が同定できなかった。想定領域周囲にプローブを密に設定したカスタムアレイを作成し、切断領域の解像度を上げて再解析し、切断点同定を試みる予定である。 Ⅲ. 微細欠失により産生されるmRNAの配列確認:患者のリンパ球から樹立したリンパ芽球からRNA抽出を行い、cDNAを作成した。作成したcDNAに対し遺伝子AのPCRを行ったところ増幅を確認できず、発現を認めなかった。さらに、コントロールの皮膚線維芽細胞からRNAを抽出し、cDNAを作成した。同様に、遺伝子AのPCRを行ったが増幅を確認できず、発現を認めなかった。遺伝子Aは末梢血および皮膚での発現はないと考える。 Ⅳ. 野生型遺伝子A発現ベクターの作成:遺伝子AのcDNAは購入した。この遺伝子は、N末端側にシグナルシークエンスを有しているため、シグナルシークエンス直下にmycタグを挿入し、C末端側にEGFPもしくはHAエピトープ有する融合タンパク質を発現するベクターを作成した。さらに、いずれのタグも挿入されていない発現ベクターも同時に作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.微細欠失を同定した1例について切断点同定ができていない。 2.微細欠失を有する遺伝子Aから産生されるmRNAの確認ができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
1.作成した野生型発現ベクターを培養細胞に導入して、以下の機能解析を行う。TCF/LEFレポーターを用いたルシフェラーゼアッセイ、βカテニンタンパク質発現解析、細胞内局在(蛍光免疫染色法)を行う予定である。 2.切断点の同定ができていない1例については、今後想定領域周囲にプローブを密に設定したカスタムアレイを行い、切断領域の解像度を上げて再解析を行う。 3.変異陰性の原因不明副腎機能低下症例については、2.で作成したカスタムアレイCGHを行い、さらなる数kbレベルの微細欠失の有無について解析を行う。
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