2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄間葉系幹細胞の個体間差の解明および安全で効果的な骨髄液による骨再生治療の開発
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26893268
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
本間 康弘 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (80732883)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 骨髄液 / 骨再生 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は骨の再生研究において骨髄液の移植で、安価で安全性を確保しつつ一定の効果を証明しててきた。しかし、骨髄間葉系幹細胞はその質的・量的個体差がある事がわかってきた。そこで、それらの質的・量的個体差の解明がさらなる骨再生医療の向上に繋がると考え、研究を行っている。 本研究では、股関節手術で採取可能な骨髄細胞の培養を行い、その質的・量的個体差を疾患別に分析する事を目的としている。 まず、実験に先がけ、培養で用いるヒト血小板溶解物(Platelet lysate)の作成に着手した。ボランティアである成人男性より末梢血400mlを採取し、遠心機により血小板層の分離を行った。その後、-80°で凍結保存を行いった。そして、解凍し再度遠心機で分離を行い、細胞膜成分を除去し、上澄み液を本研究で用いる血漿成分とした。その後、股関節手術時に採取した骨髄液を用いて培養プロトコールの確認作業を行った。前述のPlatelet plasma5%を含むα-MEMを用いて、骨髄細胞を培養し、問題なく培養細胞の増殖を確認した。しかし、二点の新たな問題点が発生し、その修正を行った。一つ目は、培養前の骨などの浮遊物のろ過装置が不足しており、これは適切な道具を購入する事で改善した。二つ目は、予定していた骨髄液中の細胞数をカウントする器具が使用不可になった。これは当院の輸血部の器具を使用させていただく事で解決した。よって、以上より培養にかんする準備は全て整ったので、適宜ひと検体を用いて骨髄細胞の培養を行い、随時分析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
培養で用いるPlatelet lysateの準備は完了したが、必要物品の確保に多少時間がかかった。しかしながら、すべての実験に必要な物品はそろったので、今後、検証を具体的に進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
すべての必要物品がそろったので、適宜、検体を採取し培養を行い、検討を行っていく。目標症例は今年の8月頃までには集まる見込みであるため、培養細胞の量の評価に加えて、質的評価も夏から秋にかけて行っていく予定である。
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