2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨・軟骨形成における低分子量Gタンパク質Cdc42の機能解析
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26893271
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
鈴木 航 昭和大学, 歯学部, 助教 (10736680)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 軟骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
Cdc42遺伝子コンディショナルノックアウトマウスがコントロールマウスと比較して低身長で四肢が短縮していたこと、また大腿骨成長板において増殖軟骨層が短縮、肥大軟骨層が肥厚していた原因について解明するために、生後1日齢Cdc42fl/fl;Col2-Creマウスの大腿骨成長板における表現型の組織学解析を行った。具体的には、組織切片作製後、PCNAやpH3などの増殖マーカーの抗体を用いた免疫染色や、BrdUの取り込みにより、増殖軟骨層における細胞増殖について検討を行った。PCNAによる免疫染色の結果、Cdc42遺伝子コンディショナルノックアウトマウスではコントロールマウスと比較して増殖軟骨細胞の増加が認められたが、pH3の免疫染色では変化が認められなかった。また、同様に組織切片を用いて、後期肥大軟骨細胞における細胞死をTUNEL染色によって解析を行ったところ、Cdc42遺伝子コンディショナルノックアウトマウスではコントロールマウスと比較して、増殖軟骨細胞層におけるTUNEL陽性細胞の増加が認められた。次に、Cdc42fl/fl;Col2-Creマウスの大腿骨成長板から軟骨細胞を採取し、軟骨分化・成熟に関与する遺伝子(Sox9、アグリカン、Ⅱ型コラーゲン、Ⅹ型コラーゲン、マトリックスメタロプロテアーゼなど)の発現様式を定量的PCR法により解析した。PCRの結果、Sox9、アグリカン、Ⅱ型コラーゲン、X型コラーゲンの発現はコントロールマウスと比較して低下しており、マトリックスメタロプロテアーゼ13の発言は増加していた。全てまた、海綿骨における破骨細胞の局在を確認するためにTRAP染色を行ったところ、破骨細胞数の低下が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Cdc42コンディショナルノックアウトマウスで得られた表現型の原因について解明するために予定していたPCNAやpH3などの増殖マーカーのを用いた実験、アポトーシスの確認のためのTUNEL染色を用いた解析、定量的PCR法による各軟骨分化・成熟遺伝子の発現解析は行えており、破骨細胞数の検討も行えた。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調に遂行出来ているので継続していく。
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