2014 Fiscal Year Annual Research Report
破歯細胞形成誘導におけるセメント細胞・セメント芽細胞とアポトーシスの関与
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26893289
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
清水 真美 日本大学, 松戸歯学部, 助手(専任扱) (50732856)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 歯根吸収 / アポトーシス / セメント質 / セメント芽細胞 / 矯正力 / 破歯細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:アポトーシスは細胞への様々な刺激、ストレスにより誘導されるプログラムされた細胞死であり、骨細胞で生じると破骨細胞の形成を促進することが示唆されている。また、このアポトーシスがラットの実験的歯牙移動時のセメント細胞でも生じ、骨細胞と同様に破歯細胞の誘導に関与していることが報告されている。このことから矯正学的歯の移動時に生じる歯根吸収の発生にセメント細胞のアポトーシスが関与している可能性が考えられる。そこで本研究では、破歯細胞形成とセメント細胞・セメント芽細胞のアポトーシスの関係について検討した。 資料及び方法:In vivoにおいて、Wistar系雄性ラットの上顎第一大臼歯を10 gと50 gの矯正力にて牽引し、当該部の切片はHE染色、TRAP染色およびTUNEL染色を行った。また、in vitroにおいて、セメント芽細胞の単離培養を行った。 結果および考察:In vivoでは、10 g群と比較して50 gを加えた群でTUNEL陽性細胞の増加が歯槽骨と歯根側に認められた。さらに、50 g群ではTRAP陽性細胞を歯根の吸収窩に認めた。このことから、セメント質の吸収にアポトーシスが関与している可能性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度の計画では、in vivoではラットを用いた実験的歯根吸収モデルにてセメント細胞におけるCICEB、 PYCARD、BAK-1、TNFRSFおよび BCL-2の発現を検討すること、in vitroではセメント芽細胞にcompression force 、IL-6、IL-8を加え、CICEB, PYCARD, BAK-1, TNFRSF, BCL-2およびアポトーシス阻害剤であるcaspase3の産生量と遺伝子発現量について検討する予定であった。 In vivoに関しては強い矯正力を負荷した際にアポトーシス反応が生じることは確認できたが、ラットを用いた実験的歯根吸収モデルにてセメント細胞におけるCICEB、 PYCARD、BAK-1、TNFRSFおよび BCL-2の発現の検討をすることまでは遂行できなかった。また、in vitroでは、セメント芽細胞の単離を行うことが困難であり単離のみになり実験が遂行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度では26年度に遂行できなかったin vivoでのラットを用いた実験的歯根吸収モデルにてセメント細胞におけるCICEB、 PYCARD、BAK-1、TNFRSFおよび BCL-2の発現を検討と、in vitroにおいてセメント芽細胞にcompression force、IL-6、IL-8を加え、CICEB、PYCARD、BAK-1、TNFRSF、BCL-2およびアポトーシス阻害剤であるcaspase3の産生量と遺伝子発現量について検討する。 次に三次元歯根膜線維芽細胞・骨髄細胞・骨(セメント・セメント芽)細胞共培養系にcompression forceを加え、RANKLとケモカイン(IL-8, MIP-1, MCP-1)の産生量と遺伝子発現量を検討する。アポトーシス阻害剤であるcaspase3阻害剤(Z-VAD-FMK)を上記の培養系に添加し、セメント・セメント芽細胞のアポトーシスが抑制されるか検討する予定である。
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Research Products
(4 results)