2015 Fiscal Year Annual Research Report
助産師を取り巻く権力構造―授乳支援に焦点を当てて―
Project/Area Number |
26893295
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
濱田 真由美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教 (30458096)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 母乳育児 / 授乳 / 母親 / 産後 / 体験 / 質的統合 / メタ・サマリー |
Outline of Annual Research Achievements |
母乳育児支援を担う助産師にとって、母親を支援することは必ずしも容易なことではない、と告白されている。そのため、本研究では、権力やイデオロギーが潜在する授乳支援の構造を明らかにする前に、母乳育児をおこなう母親の体験を網羅的に明らかにすることが急務であると考えた。そこで、本研究ででは、わが国の女性が出産後に母乳育児をおこなうなかで、どのような体験をしているのかを質的研究結果を統合(メタ・サマリー)によって探究した。国内で発表された文献のうち、授乳をおこなう産後の母親の体験について記されている文献40件を分析対象とした。その結果、一次研究を統合し得られた母乳育児にまつわる母親の体験は、11のトピックにまとめられた:①医療者に望むケア、②家族・実母・ピアサポーターに望む支援、③概して肯定的な体験、④概して否定的な体験、⑤子どもとの関係(親密さ、幸福、緊張)、⑥母親としてのアイデンティティ、価値の獲得、⑦授乳の能力、技術の獲得、⑧困難との対峙、努力、乗り越え、⑨母乳育児または人工乳を選択する動機、⑩母乳育児確立のプロセス、⑪離乳や断乳への思い。また、一次研究の結果は、母親全般、早産児を出産した母親、双子をもつ母親、HTLV-1抗体陽性の母親、高齢初産である母親といった対象の特徴によっても異なる体験が示されていた。本研究を通じて、母乳育児に関する研究は多いものの、発表されている文献に限ると40件と少なく、授乳する母親の体験が網羅的に明らかにされているとは言い難い状況にあることが示された。また、一次研究の結果が、解釈レベルまで十分に分析されておらず、ローデータのみで説明している研究があるなど、国内における質的研究のクオリティにも課題がある状況が見て取れた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)