2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26893306
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
安井 憲一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70734292)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 骨再生 / 自家骨 / 象牙質顆粒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本実験の主旨は、象牙質顆粒添加自家骨移植と自家骨単独移植の骨再生能の比較を行うものである。平成26年度は、象牙質顆粒の製作法の確立を目指した。製作するにあたってまず対照群であるラット頭蓋骨部欠損モデルの自家骨移植を完了し、移植後4・6・8週で剖検を行った。剖検に供したラットより下顎中切歯を採取し、タービンにてエナメル質を除去し、象牙質の回収を行った。回収後、象牙質顆粒の製作方法について検討した。検討の結果、ボーンミルと乳鉢にて歯の粉砕を行い、ふるいにて100~300μmの顆粒を作成した。顆粒製作した後、イソプロパノールにて歯髄を含む軟組織の除去を行い、乾燥、滅菌後、移植実験を行った。 象牙質顆粒添加自家骨移植の実験モデル検討した結果、非脱灰象牙質と0.4%塩酸にて24時間脱灰した象牙質の2種の実験材料を用いることとした。 実験群の動物実験では、3つのグループを作製することとした。①自家骨(0.02g)と象牙質(0.02g)を混合して移植したグルーブ、②自家骨(0.02g)と脱灰象牙質(0.02g)を混合して移植したグループ、③象牙質(0.04g)を移植したグループの3グループを実験群とした。ラットにペントバルビタールを腹腔内投与し全身麻酔を行い、リドカインによる局所麻酔下で頭皮を切開して頭蓋骨の骨膜を剥離した。直径8mmのトレフィンバーを用いて頭蓋骨に直径8mm、深さ1mmの骨欠損を形成し、実験材料の移植を行った。現在、剖検待ちである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
象牙質顆粒の製作法の立案をする際に、試行錯誤を繰り返すこととなった。採取する歯、エナメル質の除去方法、象牙質の粉砕法、脱灰時間を模索した。最終的に現状の方法となったが、採取する象牙質の量が少ないことや、時間の制約のため、もう少し移植による予備実験を繰り返しフィードバックを行い、象牙質顆粒の大きさや脱灰時間の調整について模索できればよかった。 動物実験の移植材料のグループを3つ作製した。できるならば、脱灰象牙質(0.04g)を移植するグループの移植実験もしたかったのではあるが、採取できる象牙質の量に制約があるため、断念せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
実験群の移植実験が終了し、現在剖検待ちである。剖検後、骨再生能の評価を組織学的手法により行うと同時に、再生骨の骨質をマイクロCT により評価する。評価の結果をフィードバックしていき、象牙質顆粒添加自家骨の最適な再生能力を生み出す顆粒含有率等について結論を出していきたい。
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