2014 Fiscal Year Annual Research Report
心リハを行う心不全患者に対する自己管理能力維持のための看護師による介入効果
Project/Area Number |
26893323
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
塩汲 望美 聖マリア学院大学, 看護学部, 助手 (70733492)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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Keywords | 心臓リハビリテーション / 心不全 / QOL / 自己管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2010年の人口動態統計によると心疾患は死亡原因の第2位で、そのうち心不全による死亡が約4割を占めている。心不全は心疾患の終末像で、約3割の患者が入退院を繰り返しその度に心機能が低下すると報告されている。再入院予防のためには患者の自己管理能力向上を計ることや支援体制整備、定期的管理ケアなど多職種連携による包括的アプローチが重要である。特に看護師は患者に対し入院時から退院後の生活習慣に対応した自己管理能力維持の啓発が求められている。しかし看護師が退院後の患者に継続的な介入を行うことによる再発予防効果や患者の自己管理行動の変化を調査した研究は少ない。本研究では、心臓リハビリテーション(以下、心リハ)中の心不全患者に対し5か月間の介入を行い、自己管理を継続し重症化・再入院予防のための効果的な介入方法を検討することを目的とした。 この目的を達成するために調査対象としてA病院循環器科に心不全で入院し、研究の趣旨を説明し同意を得た心リハを導入している患者10名とした。研究方法は退院時対象者に対し生活指導を行うとともに血圧や体重を記入できる体調管理ノートを配布した。2週間に1回の心リハ来院時に看護師による継続的な保健指導を5か月間行った。その際、慢性期虚血性心疾患患者の自己管理行動評価尺度を参考にした質問紙に沿って自己管理の状況等を聞き、生活上の不安の軽減や自己管理意欲の向上をはかるよう支援した。評価のタイミングは退院時・介入終了時・研究終了時(介入終了から1か月後)とし、介入の効果と再入院の有無について調査した。退院時・介入終了時・研究終了時(介入終了から1か月後)の評価項目は、患者属性、バイタルサイン、心不全症状の有無、検査データ、運動耐容能等、質問紙調査(SF-8健康関連QOL尺度、ミネソタ心不全QOL質問票)とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度の対象者数を15名程度としていたが、対象の心不全患者が少なく現時点では10名の介入となっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では対象の心不全患者が少ないため、心不全のリスクがある患者にまで範囲を広げ対象者の見直しを行う。
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