1985 Fiscal Year Annual Research Report
磁壁微細構造の挙動と超高密度固体記憶素子への応用に関する研究
Project/Area Number |
58065009
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小西 進 九州大学, 工, 教授 (80029462)
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Keywords | メモリ / ブロッホライン / 磁性記憶 / 磁壁微細構造 |
Research Abstract |
本年4月より電子ビーム露光による直接描画、マスク作製、蒸着およびスパッタによる膜作製、イオンミリングによるドライエッチング、レジストの選択と塗布条件、光学露光など素子試作のための全プロセスの立ち上げを開始し、8月には基礎データをとり終えて4ミクロンルールによるパターンニングが可能になった。以後ガーネット膜による基礎的な素子の試作を開始し。 1)ストライプ磁区のグルービングおよび垂直磁化高保磁力膜による安 定化。 2)ストライプ磁区切断によるブロッホライン(以下VBLと略す)の検出。 3)ストライプ側磁壁部での新しいVBL書込み方式 4)VBLの導体電流による転送 などについて実験により研究を進めてきた。また従来困難であったVBLの観察に関し、高周波磁壁振動法を考案し、磁壁中のVBLの存在を容易にかつ明確に目視できる事を実証した。(4)に関しては日電・日立と協力して研究を進め、ビット毎のVBL転送に成功した。 また計算材シュミレーションに関しては新たに完全集中モデルによる技法を確立しCPU・TIMEを2桁以上軽減し、これをさらに発展させてメモリ動作に必要な全ての機能をシュミレーションにより詳細に解析・評価できるようにした。これによりジグザグ2層導体によるバブル転送路、グルービングによるストライプ安定化と初期形成法VBLの検出・書込みのゲート動作、面内磁化高保磁力膜によるVBLポテンシヤルウェル形成とバイアスパルスによる転送などの成果を得、実験と併せてブロッホラインメモリの具体的なチップ構成を明らかにした。チップ構成の具体化により今後急速な進展が期待される。これらの成果は合衆国フェニックスでの国際応用磁気会議において一昨年に続き招待講演として発表する事になっている。
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[Publications] J.Appl.Phys.57-1. (1985)
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[Publications] IEEE Trans.Magn.21-5. (1985)
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[Publications] J.De Physique. 46-9. (1985)
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[Publications] セラミクス. 20-7. (1985)
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[Publications] IEEE Trans.Magn.21-6. (1985)