1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
58870100
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
日野 亨 千葉大学, 薬, 教授 (10009160)
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Keywords | フミトレモルジンB / トリプトファン / 6-メトキシトリプトファン / 中枢神経作用 / 生合成類似合成 / Pictet-Spenglir反応 / β-カルボリン |
Research Abstract |
昨年度に引続きフミトレモルジンB関連化合物の合成と合成品の中枢神経作用の検定を行い次の成果を得た。 1.フミトレモルジン関連化合物の合成 (1)6-メトキシトリプトファンよりエピテトラヒドロフミトレモルジンBの合成。L-Trpより環状異性体を経由する反応で合成した6-MeO-Trp-OMe(【1!〜】)を用い昨年デメトキシ体でルートを確立した方法で【2!〜】,【3!〜】,【4!〜】を経由してデヒドロ体【5!〜】を合成した。次でこのデヒドロ体の水酸化反応をデメトキシ体を用いて種々反応条件を検討し、NBS-DME(含水)の条件でグリコール【6!〜】が得られることを明かにした。この条件を【5!〜】に適用すると【8!〜】ではなく臭素が導入された【7!〜】が得られるが接触還元によりエピテトラヒドロフミトレモルジンB(8)に導くことができた。 (2)フミトレモルジンB合成へのアプローチ-L-Trp-OMeとβ-フェルルチオイソバレラルデヒドとのPictetなSpenglir反応を行い、次で上記反応を 用し、さらに脱フェニルチオ化することにより【9!〜】,【10!〜】,【11!〜】 の合成にまで到達している。 2.中枢神経作用の検討-昨年度・本年度合成した8種の5環性化合物をマウスを用いて検定し、いづれもFTBによりみられる異常行動のいくつかがみとめられ5環性構造の重要性が明かになった。
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