1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
59430006
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石戸 良治 東京工業大学, 理, 教授 (60016037)
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Keywords | フッ化グリコシル / グリコシル化 / 選択的保護 / オリゴヌクレオチド |
Research Abstract |
1.フッ化グリコシル誘導体を用いるグリコシル化反応:(1)C-グリコシル化反応における立体規制因子の解明に必要な種々のフッ化D-リボフラノシル誘導体を高收率で合成した。そのいずれもがアリルトリメチルシランと反応した高選択的にC-アリルα-D-リボフラノシル誘導体を、また、イソプロペニルトリメチルシリルエーテルと反応して同様にC-アセトニルα-D-リボフラノシル誘導体を生成すること、この場合は、その一部が反応中にβ-異性体に変換されることを見いだした。立体規制因子については更に検討している。フッ化トリ-O-ベンジル-D-リボフラノシルの分子内C-グリコシル化反応は2-O-ベンジル基のベンゼン環が関与していることが判明した。(2)オリゴ糖合成に必要な合目的的に保護されたL-フコピラノース,D-ガラクトピラノース、および2-アシルアミノ-2-デオキシ-D-グルコピラノースのフッ化および臭化グリコシル誘導体を合成し、高收率で目的とする二糖誘導体の合成を行ない、三糖誘導体の合成を検討している。 2.2′,5′-オリゴリボヌクレオチド類の合成研究:(1)-2′-デオキシリボヌクレオシド類のピリジン溶液に液化アロイルのピリジン稀釈溶液を冷却下滴加するという極めて簡単な操作により、対応する5′-O-アロイル誘導体が高收率で得られることを見いだした。また、それらの3′位にリン官能基を導入したのち、容易に5′-OH誘導体に、あるいは3′-リン酸ジエステル誘導体に導けることを見いだしたので、DNA型オリゴマー合成の新しいアプローチとすべく、検討している。(2)(1)の手法がリボヌクレオシド類の2′-および3′-THP誘導体にも同様に通用することが基礎研究で示されたので、RNA型オリゴマー合成の新しいアプローチとすべく検討している。(3)(1)で得られた5′-アロアートを用いて、DNAの迅速構造決定に使われている2′,3′-ジデオキシリボヌクレオシド類の合成を行なうことができた。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] 日本化学会誌. 10. (1985)
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[Publications] Tetrahedron. 41-23. (1985)
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[Publications] Nucleic Acids Res.,Symposium Series.No.16. (1985)
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[Publications] J.Carbohydr.Chem.(1986)
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[Publications] Carbohydr.Res.(1986)
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[Publications] Carbohydr.Res.(1986)
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[Publications] Nucleosides & Nucleotides. (1986)
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[Publications] Tetrahedron. (1986)
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[Publications] J.Carbohydr.Chem.(1986)
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[Publications] J.Carbohydr.Chem.(1986)
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[Publications] Carbohydr.Res.