1986 Fiscal Year Annual Research Report
子牛の育成期における栄養水準がその後の骨成長に及ぼす影響に関する栄養生理学的研究
Project/Area Number |
59480079
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川島 良治 京大, 農学部, 教授 (50026382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 秀雄 京都大学, 農学部, 助教授 (20026587)
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Keywords | 子牛の育成 / 骨成長 / 栄養水準 |
Research Abstract |
昨年から引き続き、サフォーク種雌子めん羊17頭を用いて、12か月間にわたる飼養試験を行った。飼養試験はPhase1とPhase2よりなり、それぞれ6か月間とした。Phase1においては、めん羊を二つのGroupに分け、Group1は標準レベルのタンパク質とエネルギーの正常飼料、Group2は低タンパク質、低エネルギーの低栄養飼料を給与した。Phase2においては、両Group共に正常飼料を給与し、各Groupの半数は妊娠、分娩をさせ、残りの半数には種付けを行わなかった。 Phase1において低栄養飼料給与Groupは、正常飼料Groupよりも有意に増体が低下した。Phase2において両区共に正常飼料が給与されると、Phase1において低栄養飼料を給与されたGroupは、正常飼料Groupより大きい増体を示したが、試験終了時においても、両Group間にはなお有意な差が認められた。Phase2において妊娠、分娩を行ったものは、正常Group、低栄養Groupのいずれにおいても、増体の抑制が認められた。 体重以外の各体尺測定値の成長量に関しても、体重とほぼ同様な影響が認められた。 骨のX線像およびミクロデンシトメーター法により骨成長を調べた結果、脛骨長、脛骨幅、脛骨皮質幅、骨量については、体重や体尺測定値と同様な変化を示した。ただ骨密度はPhase1においては、時間の経過と共に増加したが、その後は一定の傾向を示さなかった。またPhase1では低栄養Groupが正常Groupよりも骨密度が高い傾向を示した。さらに両Group共妊娠、分娩による骨密度への影響は認められなかった。 血清中ミネラル濃度は、各Group共試験期間中正常値を保った。骨由来の血清中アルカリ性フォスファターゼ活性は、両Group共に妊娠、分娩によって低下する傾向がみられた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 倉光望: Journal of Nutritional Science and Vitaminology. 31. 189-196 (1985)
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[Publications] 金川佳弘: Japanese Journal of Zootechnical Science.57. 65-70 (1986)
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[Publications] 金川佳弘: 日本畜産学会報. 57. 385-389 (1986)
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[Publications] 金川佳弘: Journal of Nutrition Science and Vitaminology. 33. (1987)
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[Publications] 金川佳弘: 日本畜産学会報. 57. 546-548 (1986)