1986 Fiscal Year Annual Research Report
紫外線酸化法による水中微量有機物分解プロセスの開発
Project/Area Number |
59850154
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
菅原 拓男 秋大, 鉱山学部, 教授 (10006679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船山 斉 秋田工業高等専門学校, 工業化学科, 助手 (70042322)
光行 陽一郎 東芝電材株式会社, 配電制御機器事業部, 主査
松永 利昭 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (40006309)
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Keywords | 紫外線酸化 / メタノール / 超純水 / オゾン / 環状光反応器 / 遠紫外線 / 循環(再生)純水 |
Research Abstract |
昨年度までに不均一光反応器内絶体光強度測定及び光強度分布モデルの検討、接触角測定による固体表面の汚れ評価法の検討などを完了し、本年度は半導体工業ににおいて使用されている洗浄水中の溶存物の種類、濃度範囲などに関する情報を整理した上で主テーマについて気泡塔型(環状)装置による検討を行った。すなわち、難分解性の水中微量溶存有機物としてメタノールを第1の体象物とした。また、洗浄水を再生純水として循環利用するためには第3物質の添加を避けながら処理する必要があることに留意し、分解速度促進のため遠紫外線も利用し、また高分解率領域も含めてその反応特性を調べた。光源は254nmを主発光スペクトルとし、さらに185nm光も発する低圧水銀灯、反応器は185nm光を透過する合成石英管を内管(外径33.0mm)、パイレックス管を外管(内径89.2mm)とする内部照射型である。まず、オゾンの自己熱分解及び自己光分解を調べ、紫外線照射により速度が100倍以上に加速されることを確かめた。つぎに流通系によりメタノール低分解率領域での分解率に及ぼすオゾン及び酸素分圧、紫外線波長分布及び強度、液滞留時間の影響を調べた。さらに半回分操作によりメタノールの高分解率領域における分解特性を調べた。その結果、オゾン紫外線併用効果が顕著であることを認めた。40Wランプ使用の場合、液温25℃、メタノール初濃度1.24×【10^(-2)】mol/l,オゾン入口濃度4.92×【10^(-4)】(酸素ガス流量4l/min)の条件下で4.5時間n/I1内でメタノールを完全分解できた。ひきつづき本実験結果のシミュレーションを行い、本酸化分解に関わる不均一反応速度が反応律速であること、またその反応がメタノール濃度に0.5次、さらに反応中間体であるギ酸に対してメタノールが阻害効果を持つことなどを考慮した速度式を用いて高分解率までの反応特性をほゞ良く再現することができた。
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Research Products
(1 results)