1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
59860002
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Research Institution | Ishikawa Agricultural College |
Principal Investigator |
中村 喜彰 石川県農業短大, その他, 教授 (50070842)
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Keywords | 湛水土壌中直播栽培 / カルパー / 有効茎歩合 / 穂長 / 1穂籾数 / 第2葉 / 第2節間長 |
Research Abstract |
前年に続き、水稲品種コシヒカリ・加賀ひかりおよび新しく新潟早生を使用し,基礎的なほ場実験と一般農家の水田約2haを使用した実用化試験を行なった。主な試験項目は下記の6種類である。 1 単位面積当り播種量決定 2 1か所当りの適正播種量決定 3 播種条間と株間の関係 4 元肥・追肥の種類・量・時期 5 早期の茎数確保方法 6 気温と稲の生育 60年度の収穫を10月中に全て終えたが、今年度の実験から下記のことが明らかになった。 1 従来の播種条間30cmよりも、条間を15cm以下に狭しすると収量が増加する。試験では、条間を15cmにして30cm条間と比較したところ、収量が約12%上まわった。また、実用化を目ざして開発した直播機は、今後さらに改良が必要であるが十分実用に供することができることが分った。 2 苗立数が、1【m^2】当り120〜140本付近で収量が多く栽培が安定する。これは、従来の80〜100本よりも多い数となる。 3 これまでの、有効分けつ終止期と言われる時期までに、他くの茎数を確保すると、少ない場合よりも有効茎歩合が減少する。このような場合、最高分けつ期の1週間前から出穂期前までの葉色をコントロールすることで、有効茎歩合をある程度調節できることが分った。 4 上から数えて2番目の葉の葉身長および、上から第2節間の節間長の長さと、穂長の長短および1穂籾数の多少が密接な関係にあることが分った。これから、第2葉の葉身長を長くすれば、穂長を伸ばし1穂の着粒数を多くできることが分った。 5 元肥に遅効性肥料を使用し、追肥で稲の生育をコントロールするように栽培すると、安全で安定した栽培ができる。
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[Publications] 農業および園芸. 61-4. (1986)
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[Publications] 農業および園芸. 61-4. (1986)農作業研究.
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[Publications] 農業および園芸. 61-4. (1986)農作業研究. 農業機械学会関西支部報.