1985 Fiscal Year Annual Research Report
酵素を応用した少糖類の大量調製・分離法の確立と少糖類の利用に関する研究
Project/Area Number |
59860008
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本間 守 北海道大学, 農, 助教授 (60001442)
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Keywords | 少糖類 / α-グルコシダーゼ / 糖転移反応 / ニゲロース / コジビオース / イソマルトース |
Research Abstract |
1.α-グルコシダーゼの糖転移反応による少糖類調製に利用するため、ソバ、酵母、ミツバチ、Asp.niger,Asp.oryzae等の各種の材料からα-グルコシダーゼを結晶あるいはデイスク電気泳動的に均一な蛋白標品にまで精製した。 2.イソマルトースの調製に利用するため、デキストランからイソマルトースのみを特異的に生成するイソマルトデキストラナーゼを均一な蛋白標品にまで精製した。 3.一連のセロオリゴ糖(β-1,4-グルコシド結合)の調製法を検討するためにエンド型のセルラーゼ(A.niger)を均一な蛋白に精製した。 4.ソバα-グルコシダーゼは特異的にニゲロースやコジビオースを生成するが、反応液中のこれら二糖類の混合物をそれぞれ定量する方法は確立されていなかった。本研究においてガスクロマトグラフィーとペーパークロマトグラフィーを組合せた手法を用いることによって、はじめてその定量法を確立した。この方法によって反応液中の各種二糖類の生成量を経時的に定量し、ニゲロースないしコジビオースの生成最適反応条件を設定することによりこれら二糖類の大量調製を行なった。 5.ニゲロースとマルトースを相互分離することは通常極めて困難であるが、本研究においてはニゲロースをほとんど分解することのできないミツバチα-グルコシダーゼを用いて、マルトースを特異的に分解することにより高純度のニゲロースを分離する方法を確立した。 6.A.niger α-グルコシダーゼの縮合反応を応用した少糖類の合成法を検討し、この反応によりイソマルトースの調製が可能であることを確認した。 7.A.niger α-グルコシダーゼを用いてパノースの調製とその分離を行なった。
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[Publications] Agric.Biol.Chem.49-5. (1985)
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[Publications] Agric.Biol.Chem.49-6. (1985)
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[Publications] 澱粉科学. 32-3. (1985)