1985 Fiscal Year Annual Research Report
新植物生長制御物質ブラシノライド類の植物栽培制御技術への応用研究
Project/Area Number |
59860011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 信孝 東京大学, 農, 教授 (10011826)
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Keywords | ブラシノライド / ブラシノステロイド / 微生物変換 / 増収効果 / 放射性ブラシノステロイド |
Research Abstract |
1.ブラシノライドの天然よりの検索 藻類のアミミドロよりブラシノステロイドを検出した。このことよりブラシノステロイドは被子・裸子植物ばかりではなく、藻類にも存在していることが明らかになった。一方ブラシノステロイドの配糖体がインゲン未熟種子より単離された。 2.ブラシノライド類産微生物の検索 かび、桜癌腫病菌、放線菌について検索したが、成功していない。ステロイドの微生物変換についても検討を加えたが望ましい結果は得られていない。 3.応用研究 ブラシノライドまたはホモブラシノライドを用い、様々な植物に対する作用を見出した。即ち、溶媒種子処理法による植物初期生育促進の技術、コムギ、イネ、トウモロコシなどに対する増収効果、キウリやキノコに対する生育促進効果、サツマイモの品質高上効果を明らかにした。 4.放射性ブラシノライドの合成とその応用 放射性ブラシノライドを用いて、植物を茎葉処理または根部処理を行ったところ、双子葉植物と単子葉植物においては、明らかにその吸収・移行に差異が認められた。このことより両植物におけるブラシノライドの作用の相違点が明らかになりつつある。
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[Publications] 有機合成化学協会誌. 43-9. (1985)
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[Publications] 植調. 18-12. (1985)
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[Publications] Agric.Biol.Chem. 49-11. (1985)