1985 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
59860013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
製造化学・食品
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森田 雄平 京都大学, 食糧研, 教授 (50027174)
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Project Period (FY) |
1984 – 1985
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Keywords | 籾乾燥 / スフェロゾーム / 低湿通風乾燥 |
Research Abstract |
米の収穫後処理の多くは、圃場において直接脱穀した生籾を熱風乾燥して安定水分にまで脱水するが、高水分を含有する生籾乾燥方式はしばしば、高温過乾燥の事故を起こすほか、米の品質を劣化させる原因となる。本研究は、低湿度常温空気により、生籾を効率よく乾燥する方法を開発して、上記の欠点を改善することを目的として計画し、次のような成果を挙げた。 1.塩化リチウムを吸湿剤とする乾式連続除湿機を利用し、生籾の通風乾燥装置を設計、製作した。本機を用いると温度10〜40°C、相対湿度2〜30%の乾燥条件を調節できた。 2.品種日本晴、大空、あそみのりの収穫直後の新鮮な生籾(含水量22〜24%)を、異なる相対湿度と温度条件のもとで通風乾燥し、乾燥経過と籾安定水分(15%)に達するまでの時間を測定した。その結果、相対湿度30%以下では30°C以下の常温でも、実用的に効率よく籾を乾燥することができ、通風空気の相対湿度が低いほど、また温度が高いほど乾燥に要する時間が短縮されることが明らかになった。 3.各種条件のもとで乾燥した籾の胴割れ発生率は、乾燥温度が40°Cをこえると増大するが、それ以下では低い。これに対して乾燥直後の籾の発芽歩合は50°C以下の乾燥では変化なくいずれも良好であった。 4.乾燥籾から調製した米糠(主として糊粉層を含む)の組成分の分析を行ったが、とくにリン脂質の構成が熱風乾燥と常温低湿乾燥とで、6ヶ月の常温貯蔵後に差を生じることを明らかにした。 5.乾燥籾の糊粉層細胞の形態を透過型電子顕微鏡で観察したが、その結果、50°C熱風乾燥籾では6ヶ月常温貯蔵後に細胞内のスフェロゾームが変形融合するが、常温低湿乾燥籾では、このような変化が認められなかった。これらの実験成績から、常温低湿通風乾燥は、米穀粒の品質保持にきわめて有用であると結論した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 化学と生物. 22-10. (1984)
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[Publications] Agric.Biol.Chem.48-5. (1984)
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[Publications] Agric.Biol.Chem.50-3. (1986)
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[Publications] "ポストハーベストの科学と技術" (1984)