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1985 Fiscal Year Annual Research Report

スギ花粉症をモデルとしたIgE免疫応答の機構の解析

Research Project

Project/Area Number 59870019
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

笹月 健彦  九州大学, 生体防医研, 教授 (50014121)

Keywordsアレルギー / IgE免疫応答 / スギ花粉症 / サプレッサーT細胞 / サプレッサー因子 / HLA-DR抗原 / HLA-DQ抗原 / 免疫応答遺伝子 / 免疫抑制遺伝子
Research Abstract

アレルギー疾患の根本的治療あるいは予防法を確立することを目的として、HLAに連鎖した遺伝子により支配されるスギ花粉抗原に対するヒトIgE免疫応答制御機構を解析し、今年度は以下のことを明らかにした。
1.スギ花粉抗原の中でも強いアレルゲン活性を有する蛋白をウエスタンブロット法を用いて同定し、これを大量に精製した。また免疫原として用いたIgE蛋白とは異なるIgE蛋白を用いてアフィニティクロマトグラフィーを行ない、イディオタイプとの反応性を有しない抗ヒトIgE抗体を得た。これらを用いて試験管内IgE抗体産生系及び微量かつ特異的なIgE定量系に改良を加え、特異性、感度、再現性をより厳密に再評価した。
2.高応答者の特異的IgE免疫応答は抗HLA-DR単クローン抗体で抑制されるが、クラスI抗原、DQ抗原およびDP抗原に対する単クローン抗体では抑制されなかった。さらにマクロファージ-T細胞間相互作用にはHLA-DR抗原による遺伝的拘束性が存在した。すなわちHLA-DR抗原分子はスギ花粉抗原に特異的なIgE免疫応答において、免疫応答遺伝子産物としての役割を果たしていると考えられた。
3.低応答者の特異的IgE免疫非応答は抗HLA-DQ単クローン抗体で回復した。クラスI抗原、DR抗原およびDP抗原に対する単クローン抗体は低応答性に何ら影響を与えなかった。このことからHLA-DQ分子はスギ花粉抗原に特異的なIgE免疫非応答に深く関わっている可能性が示唆された。
4.低応答者のリンパ球を培養して得た培養上清中には、サプレッサーT細胞を含まない自己リンパ球の免疫応答を抑制する活性が認められた。今後、このサプレッサー因子を免疫化学的に解析すると同時に、非応答性発現におけるHLA-DQ分子の役割を解析する方針である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Journal of Immunology. 135;1288-1298. (1985)

  • [Publications] Proceedings of the 6th Ir-gene workshop. (1986)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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