1985 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー光信号統計処理による高分解能脳微小循環(血液・髄液流)計測用機器の試作
Project/Area Number |
59870048
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
景山 直樹 名古屋大学, 医, 教授 (90022813)
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Keywords | レーザードップラー / 光ファイバー / エネルギー密度 / 血管壁 / 病理 |
Research Abstract |
【◯!1】レーザードップラー信号の統計処理を行う演算回路を高速化した。これをon line systemで行えるようセットした。【◯!2】レーザー光照射が生体資料に与える影響についての検討を行った。【◯!3】生体資料に照射する場合、レーザー発生装置と統計処理部分及びこれらと生体とを結ぶ光ファイバーが必要になり、光ファイバー(φ50μm)を破損しないようなコード保護膜の作成が必要である。またファイバーの先端処理やマイクロレンズ装着、光ファイバーコネクターなどの一体となった微動装置の試作と改良を行った。【◯!1】によりドップラー信号の高速演算統計処理が必要となった。【◯!2】実験動物の動脈を清潔な操作により露出してHe-Neレーザービームを微小に収束させてあて、透過率可変フィルターにより、レーザー光のエネルギー密度や照射時間を変化させて条件を設定した。その病理学的変化を急性期及び遅発性障害も加え4週目の慢性期にわたって光顕・電顕レベルで検討した。その結果27/2mWのHe-Neレーザービームを直径200μmのspotとして照射した場合、連続照射時間3600秒、エネルギー密度90W/【cm^2】をこえない範囲で使用すれば生体に安全に使用できることがわかった。この際の病理変化の主体はレーザー光の照射された血管壁の限局性浮腫及び平滑筋層細胞核の消失であった。これらの所見は慢性例にもみられ永続する傾向があった。したがって本試作機は時間を限って使用すれば生体にとって安全、無害のものとなり得ることが証明された。【◯!3】については光ファイバーの保護カバー,レンズなどファイバー先端の処理,マイクロレンズ装着部分,数ミクロン単位で照射角度・位置を可変できる装置の一体となったもので実用性の高いものへの改良を加えつつあるところである。まだ目的を満足するものはできていない。
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Research Products
(1 results)