1985 Fiscal Year Annual Research Report
モノクローナル抗体によるガン細胞プラスミノーゲンアクチベーターの免疫化学的研究
Project/Area Number |
60015056
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
恒松 徳五郎 島根医科大学, 医, 教授 (40026852)
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Keywords | モノクローナル抗体 / プラスミノーゲンアクチベーター |
Research Abstract |
我々は本年度のがん特別研究補助金により、腫瘍関連マーカーの1つとして注目されているプラスミノーゲン・アクチベーター(PA)の生体内での動態を明らかにする目的で、抗PA(Urokinose型)モノクローナル抗体を作製した。現有(G62)のもの以外に新たに10クローン得られ、いずれもPA活性を抑制しなかったが以下の興味ある知見を得た(抗原の精製に高速液体クロマト及び微量高速冷却遠心機購入)。 G62モノクローナル抗体に代表されるように、PA活性部位を認識しなくても腫瘍組織中のPAの微量定量に応用し得ることを認めた。ELISAによって臨床症列の腫瘍細胞について測定した結果、肝臓原発形質細胞腫、肝癌では対照の正常組織に比べてPAのSpecific contentが高く、特に前者では約1000倍の高値を示した。さらにそのPA分子量をイムノ・ブロット法により解析したところ約25kdでウロキナーゼの低分子型(分子量約22kd)に近く、現在両者の関係を調べるため種々のモノクローナル抗体によりエピトープ解析を行なっている。一方、培養D562株(carcenoma)がPA(Urokinase型)産生腫瘍であることをG62抗体を用いたイムノブロット法により証明し、そのPAの分子量な60kdであり、フィブリン平板法でfibrinolytic activityを有していることを確認した。一方、G361株(melanoma)は組織由来型PA産生腫瘍であることを明らかにし、PA分子量は70kd.65kd.55kdであることを抗ukモノクローナル及びポリクローナル抗体によって証明した。最後に、腫瘍細胞増殖に及ぼす抗PA抗体の影響を調べたところ、G62抗体およびウサギ抗ウロキナーゼポリフローナル抗体は両者ともD562細胞の増殖を低濃度で抑制するこが伴明した(対照の正常マウスおよびウサギ血清は全く効果がない)。今後ガン治療法の追求のため、分子レベルでのPAの解析およびヌードマウスを用いてin vivoでの効果を観ていく。
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Research Products
(1 results)