1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60020018
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅野 周三 東京大学, 地震研, 教授 (00012899)
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Keywords | 地震動予測 / 地下深部構造 |
Research Abstract |
本研究では地震動予測精密化のために、バイブロサイス反射法によって地下深部構造の詳細な研究を行なう。この方法は地下資源探査のために開発されたもので、陸上の調査方法としては最も精度高く効率がよいものである。本研究による調査は、わが国においてバイブロサイス反射装置を所有し調査の実績を持つ石油資源開発株式会社(以下SKと略す)に委託することによって、下記の通り実施した。 1. 調査地域および測線長 北海道刻張郡長沼町国道274号沿いに17.5Km;この測線は地下構造の変化が予想される。平野から丘陵へかけての興味深い地域にあり、道路が真直ぐで、人家、交通量も少なく、SKの調査地に近いなどの観点から、予備調査を行なって選定した。 2. 調査実施時期 昭和61年2月7日-20日 3. 調査の具体的方法 1点では約17m間隔の13.5tのバイブロサイス4台が、8〜43Hzに順次変化する地震動を20秒間発生させる。約2m間隔で地震動を発生させる。地震計は道路に沿って約2m間隔で約2300箇、約4.8Km間に設置し、24箇づつ1チャネルに収録する。バイブロサイスの移動に伴ない、測線に沿って地震計も移動させる。 4. 結果 相互相関、フィルタリング、振幅・地形培正、共通反射点の記録編集、重合、速度解析だでのディジタル処理を行なった結果、測線の東約1/3は馬追丘陵であるが、反射面がみられず断層の存在が認められる。この断層の西側では少くとも4箇の反射面が認められ、東へ向かって浅くなっている。反射面の深さは1.1-1.3,1.8-1.3,2.8-1.7,4.8Kmであり、速度はそれぞれ、1.6-2.2,2.9,3.7,4.3, 5.9Km/sである。2番目より深い反射面は不連続でかなり線れている。
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