1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60020024
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
池田 俊雄 長岡技術科学大学, 工, 教授 (80115097)
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Keywords | 地すべり / 間隙水圧 / 最大せん断強さ / 残留強さ / 模型実験 / 防止対策 |
Research Abstract |
過去10年間にわたる地すべり地の現位置調査の結果、地すべりは主として、融雪期・豪雨期に発生する場合の多いことが知られた。これらの発生原因は、すべり面に作用する間隙水圧の増大とそれによる有効上載圧力の減少のための土のせん断強さの低下によるものと考えることが出来る。そのために昭和60年度においては、4箇所の地すべり地で融雪期・豪雨期を中心として、年間をとおしてすべり面に作用する間隙水圧の測定を行い、室内においては、前年度までに続いて有効上載圧力低下時の土のせん断強さを求めると同時に、模型実験によって斜面の安定性への間隙水圧上昇の影響を検討した。それらの結果を要約すると以下のとおりである。 1) 地すべり面に作用する間隙水圧は融雪期・豪雨期に急激に増大している。したがって、地すべり予知・防止対策のためには、間隙水圧の測定を常時行うことが必要である。 2) 地すべり防止のために行っている集水井による排水工法はすべり面に作用する間隙水圧の低下に対しては大きな効果を有している。しかし、その効果範囲は限定されるので、その効果を考慮して集水井の配置を決定する必要がある。 3) 模型実験では現地の条件を考慮した潜在的なすべり面を作成し、その面の間隙水圧を増大させることによって地すべりを発生させた。土のせん断強さを考慮した解析結果では模型斜面は安全率か1以下になってすべりによる崩壊が生じることが明らかになった。 4) 過去の現位置調査、測定と土質試験の結果と本年度の現位置測定、模型実験を中心とした室内試験によって、地すべり発生の主要因はすべり面の間隙水圧の増大とそれによる土のせん断強さの低下であることが明白になった。したがって、地すべり防止のためにはすべり面に作用する間隙水圧を低下させることが絶対条件である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 土質工学研究発表会講演集 第20回. (1985)
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[Publications] 地すべり学会研究発表会予稿集 第24回. (1985)
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[Publications] 雪工学研究会シンポジウム論文報告集 第2回. (1986)