1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60030059
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
中嶋 泰知 香川医科大学, 医, 教授 (30155717)
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Keywords | 粒子 / エアロゾル / 大気汚染 / 吸入実験 / 肺動力学 / 呼吸器影響 / 元素分析 / 硫酸ミスト |
Research Abstract |
1)微粒子発生法(高橋):金属(Pb)の微粒子発生法として、2段階加熱法、および電気移動度による分級法を検討した。また、粒子の肺内沈着計算モデルを一部修正し、最近報告された実験値と比較した。針状粒子、吸湿性粒子、荷電粒子についても沈着量の計算を行い実験値と比較した。2)微粒子計測法(増田):負帯電粒子の電子なだれによるパルスを利用して、ナノメーター領域の超微小粒子計測法の基礎的研究を行い、検出される三種類のパルスのうち、微小パルスは粒子計測に利用し得るが、バーストパルスと小パルスは何れも粒子類とパルス数との間に合理的な関係は認められなかった。3)エアロゾル粒子の元素組成(松田):PIXE法+FAST法による軽元素を含む非破壊多元素同時分析システムを整備して大気エアロゾルの分析を行い、【(NH_4)_2SO_4】(N【H_4】)HS【O_4】が多く含まれることを推定した。また、光化学反応二次生成粒子のH,C,N,O,Sの原子数百分率を測定した。4)荷電粒子の肺内沈着部位(内藤):蛋白、Fe有機化合物、Ni化合物を吸入させたマウスについて、陽荷電粒子は肺胞上皮細胞に、陰荷電粒子は肺胞マクロファージに沈着することを認め、抗原蛋白エアロゾルの長期(〜6ヶ月)吸入マウスの肺組織像と荷電特性との関係について検討した。5)硫酸エアロゾルの生体作用(嵯峨井):硫酸ミスト(10mg/【m^3】,粒径0.2〜2μm)に暴露(8時間/日,7〜10日)したラットの肺抗酸化酵素活性の変動と種族差を調べ、N【O_2】暴露による変動との異同を検討した。6)光化学エアロゾルの生体作用(魚住、中嶋):プロピレン+N【O_2】+S【O_2】の光化学反応二次生成粒子をデニューダー分離して暴露(〜40週、0.5〜9.0mg/【m^3】)したマウスの肺抗酸化酵素活性、その他の変動は概ね濃度依存性を示した。以上の他、単分散エアロゾルへのRI標識化(伊藤)、志願者によるエアロゾル吸入実験条件の強化(香川)等を実施した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中嶋泰知: 空気清浄. 22-4. (1985)
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[Publications] 高橋幹二: Int.J.Environ.Studies. 25. 59-72 (1985)
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[Publications] 増田閃一: Proc.【II】nd.Intn.Conf.Electric Precipitation. 764-770 (1985)
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[Publications] 松田八束: Nuclear Instruments and Methods. B6. 574-584 (1985)
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[Publications] 内藤允子: 岡山県環境保健センター年報. 9. 298-300 (1985)