1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60040047
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴田 俊一 京都大学, 原子炉実験, 教授 (90027392)
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Keywords | トリウム燃料 / 総合的研究 / 計画研究 / 研究総括 / 基礎研究 / 研究目標の炉型 / 溶融塩炉 / スペクトルシフト炉 |
Research Abstract |
ウランに続く原子炉燃料として重要なトリウムについて総合的に研究することを目的とし、研究班会議及び各分野毎の討議を進めることによって、研究組織間の連絡と調整、研究成果の評価等を行った。 トリウム燃料班としては、昭和61年度で最終的なとりまとめをすることを目標として、各研究とも、課題の整理を行い、重点をしぼってきた。全体としては、研究のための目標の炉型を固体燃料スペクトルシフト型と、溶融塩型の2つを選定し、各研究者はこれを念頭において研究を進めた。 本年度は、4つの計画研究班(核特性・炉設計班、燃料班、ダウンストリーム班、生体影響班)を中心に研究を進めた。【◯!1】まず、核特性炉設計班では、具体的なトリウム炉の設計を目指しながら、(イ)炉設計用核データの整備、測定と解析、(ロ)トリウム炉を模擬した臨界実験と解析、(ハ)トリウム軽水炉と溶融塩炉などの設計研究を行った。【◯!2】燃料班では、トリウム酸化物、炭窒化物燃料を中心とし、特にth【O_2】に関しては照射挙動に、炭化物燃料では均質な(th,U)Cの製造について研究を進めた。【◯!3】ダウンストリーム班では、(イ)トリウム系核種の分離、再処理廃液の処理等にCMP抽出法、液体膜分離法、無機イオン交換体による吸着分離が有効であることを確めた。(ロ)廃棄物固化法に関し、水熱固化体の製造法と特性について詳しく検討した。(ハ)高感度質量分析法をUと希土類元素の分析に適用したなどの研究成果を得た。【◯!4】生体影響班では、トリウム及びその娘核種の放射線内部被曝による晩発障害を具体的に把握するため、トロトラスト投与者の疫学的、病理学的及び臨床的調査と、内部被曝線量測定に関する研究を継続して行った。調査結果のまとめ方についても検討を進めた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.Nucl.Mat.122. (1984)
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[Publications] J.Nucl.Sci.Technol.21. (1984)
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[Publications] Technology Report,Tohoku Univ.50-1. (1985)