1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60040056
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松原 覚衛 山口大学, 工, 教授 (30025986)
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Keywords | 熱電発電 / 熱電材料 / アモルファス電極の製造法 / 3d遷移金属ケイ化物 / ボロン系化合物 / 熱電変換システム / 強誘電体セラミックス / 焦電材料 |
Research Abstract |
(【i】)アモルファス遷移金属ケイ化物による高出力熱電素子開発[松原覚衛(山口大・工)]イオン工学的に原子制御されたアモルファス構造の鉄シリサイド系の3d遷移金属ケイ化物について、熱電材料としての高性能化に関して有益な基礎的知見を得た。高出力熱電発電を実用化するためには、アモルファス構造をとり、しかも50〜100ミクロン程度の厚膜を必要とするため、本研究では5kW電子ビーム蒸着とイオンガンとの併用法を採用して電極の製造を行なった結果、Fe、Siの選択的酸化が容易になり、高い蒸着レートでp,n型伝導タイプの高性能アモルファス熱電材料がつくれる見通しが得られた。 (【ii】)高温度熱電材料の薄膜電極形成[権田俊一(阪大産研)]1000℃以上の高温度領域で高出力が期待できるボロンフォスファイド(BP)をCVD法により結晶成長を行ない、高い成長速度で結晶を成長させる条件を明確にした。成長したBP結晶について、1000℃までの温度領域で熱起電力、電気伝導度測定を行ない、基板として用いるSiのオートドービング効果によりn,p両タイプの熱電材料がつくれることを明らかにした。さらに、BPの結晶成長としてECRプラズマによる方法についても検討して有益な基礎的知見を得た。 (【iii】)熱電変換方式による廃熱回収システムの実用化に対する熱工学的研究[森康夫(電通大)]作製したアモルファス熱電材料の特性評価と、エネルギーシステムへの適用性について物理工学的、ならびに伝熱工学的な見地から研究し、効果的な熱電変換方式の運用について基礎的知見を得た。 (【iv】)強誘電体を用いた焦電型熱エネルギー直接変換器の開発[川端昭(京大・工)]強誘電材料として自発分極が大きく焦電係数が大きいニオブ酸リチウムとタンタル酸リチウムの固溶体セラミックスが熱→電変換器の高性能化を図るために有効であることの基礎的知見を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Proc.6th Inter.Conf.on Thermo.Elec.Energy Conversion(USA). (1986)
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[Publications] J.Crystal Growth. VoL.70. (1984)
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[Publications] Extended Abst.17th Conf.on Solid State Devices. (1985)