1985 Fiscal Year Annual Research Report
植物培養細胞によるエネルギー物質の生産に関する研究
Project/Area Number |
60045067
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
駒野 徹 京都大学, 農, 教授 (30026413)
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Keywords | エネルギー物質 / ユーホルビア / ニンジン / ツキミソウ / 植物培養細胞 / 植物の細胞融合 |
Research Abstract |
ユーホルビア、及び油成分を生産する植物の培養細胞、あるいは相互に融合した細胞による油成分の生産性について検討した。 (1)ニンジンの種子、及び可食部のカルス誘導を行なった。カルス誘導にはMS培地を用いた。生長ホルモンとして2,4-D、及びNAAを用いた。液体培養ではカルス誘導用MS培地にカイネチンを添加した培地を用いた。種子由来のカルスからのみ、カイネチン存在下で光照射すると緑色のスポットが得られた。この緑色部分を継代培養することにより緑色カルスを得ることができた。高等植物細胞のカルス化を行なうと通常白色カルスになることが多く、ニンジンの場合、特に種子由来のカルスにおいてのみ葉緑体の発達したカルスが得られたことは興味深い。 (2)ツキミソウは多量の脂肪酸を合成することから、培養細胞による生産性を検討することは有用である。カルス誘導はツキミソウの種子を用いて行ない、培養液はニンジンの場合と同じ培地を用いた。ツキミソウのカルスは黒褐色を呈し、多量の脂肪酸の生成が認められた。 (3)上でカルス誘導し、液体培養した細胞と、すでに確立されているユーホルビアの培養細胞との融合を行なった。いずれの細胞も培養3-4日のものをペクチナーゼ処理した。細胞の種類により酵素処理時間に差はあったが、それぞれについてプロトプラストの調製に成功した。 (4)上で調製したユーホルビアのプロトプラストに対し、ニンジン及びツキミソウのプロトプラストを融合した。いずれのカルスも白色であったため、ユーホルビアのプロトプラストを他と区別する目的で0.1%ニュートラルレッドで染色して融合細胞の選択の指標とした。 (5)ゼニゴケ葉緑体DNAから、大腸菌で発現する強いプロモーター活性を有する領域のクローン化に成功した。
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[Publications] Plant Cell Reports. 3. (1984)
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[Publications] Agric.Biol.Chem.48-5. (1984)
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[Publications] FEBS Letters. 185-1. (1985)
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[Publications] Agric.Biol.Chem.49-9. (1985)