1985 Fiscal Year Annual Research Report
パルス大強度イオンビームによるプラズマ閉じ込め配位形成の基礎
Project/Area Number |
60055038
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中川 吉郎 大阪市立大学, 公・私立大付置, 助手 (30047245)
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Keywords | イオンリング / パルス大強度イオンビーム / ミラー磁場 |
Research Abstract |
本研究(イオンリングの実験)の究極的な目的はイオンリング核融合炉を作ることにあるが、当面、それに向った一段階としてイオンリングを、コンパクトトーラスの安定化、加熱、電流打ち込みという重要な応用に利用する基礎研究を行った。 パルス大強度イオンビームをカスプ磁場に入射してイオンリングを作る際、1%の空間電荷中和の不成立でも、自己電場のためイオンビームは急激に発散してしまうことが発見された。この問題を中性ガスを用いず、完全電離プラズマをカスプ部に満すことで解決した。この結果は、将来イオンリングがミラー磁場中にトラップされた後、長寿命にするための重要な結果である。パルスイオン源(イオンダイオード)は、強力で性質の良いイオンリング発生に第一に重要な部分であり、ダイオード物理の解明を通じて高効率化等を行って来た。さらにアノード側にコイルがあるイオンダイオードを作り、外部のコイルによる半カスプ磁場と合せてFull Cusp様の磁場へのイオンビーム入射で高回転角(260°)のイオンリング発生が出来た。実際に新設した端のミラー磁場によってイオンリングの反射が観測された。高回転角イオンリングの発生は、ミラー磁場装置中又は、打ち込まれたコンパクトトーラス中にトラップする時重要であり、その一段階が達成された。また、イオンビーム出力の増大をするため、パルス電源(Mary generator)をパルスフォーミング回路に改造し、電源の出力パワーをやく2倍増大させることが出来た。これによって、10KA台のイオンビームが得られる見とうしが得られた。イオンリング閉じ込め実験のためのミラー磁場装置の完成にともなって、磁場電源の増強を行い、使用可能な電源蓄積エネルギーが25KJから50KJに増大した。
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