1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60060002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
折戸 周治 東京大学, 理, 助教授 (10092173)
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Keywords | モノポール / 宇宙線 / 超重素粒子 |
Research Abstract |
カリフォルニア大学の重イオン加速器からのO,Ne,Ar等のビームを用いて照射したCR39を現像し、現像液の規定度、温度等の最適条件を求めた。 この結果、これまでに比べ特にすぐれた感度が得られる条件を発見した。 また微量の反酸化剤をCR39に混入し、更にCR39を密閉する袋に脱酸素剤を封入する事によって、感度の経年変化をほぼ無くする事に成功し、数年以上にわたって設置する事が可能になった。 またCR39の厚み精度を向上するための量産方法をいくつか試み、±50μというこれまでにない精度を得る事ができた。 更に生産過程に於ける水分の混入を極力少なくする事によってバックランド孔の数を半分以下にへらした。 CR39の生産は順調に進んでおり、61年3月中に約24000枚が完了する予定である。 いくつかの試みの後で設置方法が決定され大谷石採石場跡への設置が開始された。 また大型現像装置の設計が行なわれ製作が開始された。 自動スキャンの基本テストを行い、最適な光源、フィルターを決定し、10μの孔まで検出できる事を確認した。 更にCCDカメラを用いた画像処理装置が製作され、パソコンによるデータ処理が完成した。 4月までに約100【m^2】のCR39を回収し、現像、解析を行う事によって全過程をテストすると共に最初の結果を出すつもりである。
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