1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60065002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長谷川 英機 北海道大学, 工, 教授 (60001781)
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Keywords | 絶縁体-半導体界面 / ショットキ界面 / 化合物半導体 / 界面準位 / フェルミ準位ピンニング |
Research Abstract |
化合物半導体集積回路技術はその基本構成要素である絶縁体-半導体界面の理解・制御・最適化がなされておらず、回路の微細化・高密度集積化・高速化の障害となっている、本研究の目的は、化合物半導体-絶縁体界面における基礎的な物性を解明し、それにもとづき界面物性を原子的な尺度で制御する新しい技術を創造し、化合物半導体集積回路技術の今後の発展に突破口を開くことにある。 本年度は、化合物半導体-絶縁体界面の界面準位の起源を明らかにする目的で研究を進め次の成果を得た。[1]GaAs,InPおよび関連混晶上に陽極酸化・プラズマ陽極酸化・プラズマCVD法により、種々の条件下で半導体-絶縁体界面を形成し、形成された界面の電気的特性を現有のC-V,G-V,DLTS,PCTS法装置等の電気的手段で評価し,界面準位の密度分布と、熱励起・光励起に伴う動的パラメータを決定すると共に、絶縁体形成プロセスの最適条件を決定した。[2]得られた最適条件をもとに絶縁体薄膜を超清浄環境下で形成しその分析を行なう超清浄環境絶縁体形成分析装置の詳細を設計し購入した。[3]形成された絶縁体-半導体界面の原子的尺度での構造組成と結合状態を、X線回折、オージェ電子分光、透過形電子顕微鏡像、ラザフォード後方散乱,PIXE法で分析した。この分析のため購入された極微少領域分析観察装置・X線回折装置・ヘリウム循環式冷凍器が活用された。[4]絶縁体-半導体界面の電気的特性と金属-半導体界面の特性の間に見いだした新しい相関、原子的尺度での界面の構造、強結合近似による理論解析から申請者が提唄している「表面乱れモデル」の正しさをさらに裏付ける証拠が得られた。ことに混成軌道エネルギーの半導体-絶縁体、半導体-金属、半導体-半導体界面および半導体の深い準位に対するエネルギー基準としての重要性が見いだされた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Extended Abs.of 17th Conf.on Solid State Devices and Materials. B5-7. (1985)
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[Publications] Proc.of 168th Society Meeting,(Dielectric and Insulotion/Electronics). 85-2. (1985)
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[Publications] Solid State Communications. 58-3. (1986)
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[Publications] Proc.of 13th Conf.on Physics and Chemistry of Semiconductor Interfaces. Aug/Sept. (1986)
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[Publications] Jpn.J.Applied Physics. (1986)