1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60105004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
建部 到 名古屋大学, 理, 教授 (80115592)
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Keywords | 顕微注入 / クリスタリン遺伝子 / トランスジーニックマウス / キメラマウス / Tiプラスミド / 形質転換 / 不定胚分化 / プロトプラスト |
Research Abstract |
1. マウス受精卵前核にニワトリのδ-クリスタリン遺伝子を顕微注入して発生させ、トランスジーニックマウスをえた。導入した遺伝子は大腦梨状葉の錘体ニューロン細胞でのみ発現した(平本、近藤)2. マウスのテラトカルシノーマにニワトリのδ-クリスタリン遺伝子を導入し、 形質転換株を正常マウスの胚盤胞に注入して、 キメラマウスを作成した。 δ-クリスタリン遺伝子は水晶体のみで発現することを確認した(近藤)、3. マウス受精卵にヒトのプリプロエンケファリン遺伝子を顕微注入し、トランスジーニックマウスおよびその子孫をえた(加藤)。4. 大腸菌由来のカナマイシン耐性遺伝子にカリフラワー・モザイク・ウィルスのプロモーターをつけたキメラ遺伝子を、DEGとリン酸カルシウムを用いてタバコ葉内細胞プロトプラストに直接導入した。形質転換株からの再生個体は、正常でカナマイシン耐性は單一優性形質として次代に伝達された(内官)。5. ノパリン型Tiプラスミドによるタバコ形質転換株のうち、 奇型腫ではサイトカイニンとノパリンの含量が高く、 コンパクト型のものではT-DNA遺伝子の再配列がおきていることを示した(庄野)。6. 同調的に不定胚形成をおこなうニンジン培養単細胞に対する顕微注入法を確立した(駒嶺)。7. ミドリサンゴとゼニゴケの融合細胞を継代培養し、 種々の酵素のアイソザイムパターンを比較した(大山)。8. 細胞性粘菌のプラスミドpDG1について全長の2/3の塩基配列を決定した(田仲)、9. Nicotiana属の種間融合細胞が分裂するとき、 両種の葉緑体は無作為に娘細胞に分配されることを示した(平井)。10. タバコ・モザイク・ウイルスのCDNAから作成したマイナス鎖特異的RNAプローブを用い、ウイルスのマイナス鎖RNAは感染細胞の細胞質画分に局在することを示した。 このことからウィルスRNAの複製は、予期に反し細胞質でおこなわれると推論した(建部)。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] EMBO Journal. 4-9. (1985)
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[Publications] J.of Cell Biology. 100-4. (1985)
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[Publications] Plant Physiology. 79-4. (1985)
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[Publications] Plant and Cell Physiology. 27-4. (1986)
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[Publications] Plant Molecular Biology Reporter. 4-1. (1986)