1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60109003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平尾 収 東京大学, 生技研, その他 (30013048)
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Keywords | 交通法 / 自動車事故 / 法規制の効率 / 安全走行 / 免許行政 / 罰則強化 / 事故抑止 |
Research Abstract |
環境の変化と自動車運転の広範な普及、大衆化に効率的に対応するためには、免許資格の認定方法を始めとして法規制についての根本的発想の転換、フィロソフィーの転換が必要不可欠のことと思われる。交通事故を犯罪とみて処罰に重点を置く方向からドライバーの努力にもかかわらず発生する失敗の結果とみて教育効果に重点を置く方向への転換が必要であることを念頭に置き10回研究会を開き研究を進めた (1)道路交通の現状とその品質管理の勧め‥‥小浜 大吉(自在研)規制が不適当と思われる箇所の具体例と問題点と解決の手法について (2)自動車交通と教育……魚谷 増男(日本消防協会)、交通安全教育の強化充実の結果、昭和45年以降10年で死亡事故半減の成果を得た (3)アメリカにおける自動車事故の取り扱い……富家 卓也(日産自動車)、米国では原則として刑事事件とはならず事故処理が迅速。 (4)交通工学からみた規制の合理化……越 正毅(東大)、実態と乖離した不合理な規制の指摘と規制の合理化に求められる原則の提示。 (5)危険の尺度……井口 雅一(東大)、一般的な安全基準の分類と安全対策への見解から交通事故の死亡率からみた危険の尺度の判定。 (6)人-車系を中心とした交通事故抑止……船津 孝行・五十川直行(九大)心理学の立場から運転者を評価する新指標をたて調査中。 (7)事故からの教訓……江守 一郎(成蹊大)、事故原因の科学的解析による解明が事故発生抑止技術を生むことを具体例をもとに解説。 (8)視界不良時の事故と対策……堀内 数(北工大)、これからの交通安全対策…加来 照俊(北大)、交通違反とその刑罰による抑止…松村 良之(北大)、諸外国では非刑罰化の方向でモラル・教育に重点 (9)100万粁ドライバーの体験…本間 誠二、実体験に基づく問題提起 (10)大型貨物自動車の事故防止対策に関する研究…安部 正人(幾徳工大)、トラックの種々の積載状態による運動特性変化の理論的解析
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