1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60129048
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高木 章雄 東北大学, 理学部, 教授 (30004261)
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Keywords | 測地学 / 測地学委員会 / 測地学審議会 |
Research Abstract |
本研究は二十一世紀を眼前にして測地学の分野が新しい地球観をめざして飛躍的な発展が期待されるに鑑み、過去において測地学研究の節目毎に重要な役割を果してきた測地学審議会の歴史をふりかえり新しい展望を求めるものである。そのためには初年度においては、 1)資料の収集: 明治22年、我が国が政府代表機関の集りである万国測地学協会に加盟した当時の条約やそれに関連する事項と明治31年に設置された測地学委員会発足以来の資料の収集、整理に努力した。その結果上記資料については明治20年以来大正末までの資料の存在が確認された。その多くは外務大臣とドイツ公使、また在独特命全権公使間の文書や、水沢万国緯度観測所に関する測地学協会との条約の件、特に観測所の器機整備や観測事項等である。これらの資料は膨大な量であるため、その整理、保存収集の方法を検討している。なお戦後の測地学審議会の資料については収集より整理に努力した。 2)資料の整理、解析: 上記の資料整理解析のため研究協力者による会議が開かれ整理解析について一つの指針を定めそれぞれの研究項目に対する分担者を決めた。測地学委員会は日本の代表機関として明治31年に発足し測地事業のみならず測地学に関する学術上有益な事実を調査したが、それは創業期、明治期、大正期、昭和前期にわけてまとめることが可能となった。研究事業内容は緯度観測、基線測量、三鷹菱形基線測量、平行圏測量、重力偏差測定、口際報時事業等である。戦後から現在までは測地学審議会としてまとめることが出来、その研究事業内容は国際地球観測年、国際地球内部開発計画、地球大気開発計画、世界磁気測量、中層大気国際協同観測計画、地震予知噴火予知計画、国際リリスフェア探査開発計画等である。これらの資料は本研究の基礎を与えるもので次年度に詳細な解析が行われる。
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