1985 Fiscal Year Annual Research Report
概念形成過程に基づく自然言語および図形パターンの総合的意味理解に関する研究
Project/Area Number |
60210023
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
岡田 直之 大分大学, 工, 教授 (80037837)
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Keywords | 人工知能 / 自然言語理解 / 図形理解 / 機械翻訳 / 質問応答 / 知識ベース / 概念分類 / 属性概念 / 情緒的処理 |
Research Abstract |
近年、自然言語や図形を個別の情報源と見なさず、統一的かつ総合的に取り扱おうという社会的気運が高まっている。本研究は、入力情報として日本語、英語あるいは図形パターンのいずれをも受理し、概念形成過程に基づく階層的な知識の系を用いて意味理解並びに推論を行い、所望の結果を日本語、英語あるいは図形パターンのいずれでも出力する、総合的な理解システムSUNLAPPの開発を目的とする。 昭和59年度にSUNLAPPの原型を完成させたが、SUNLAPPは、図形系列内の事象や属性を自然言語理解したり、英語を日本語に翻訳したり、日本語の質問に日本語で答えたり、シソーラスの作成を支援したりする。本年度は以下の検討並びに改良を行った。 1.知的並びに情緒的処理系の粋組についての検討 人の心理活動において知と情は言わば車の両輪の関係にある。情緒的処理を特に知的処理過程で生じる曖昧性解消の観点から検討した。 2.概念・知識部門の改良 日常の言語生活で用いられる属性概念は約2,200ある。その内形容動詞で表される約1,600について詳細な分類を行った。 また質問応答の知識ベースを作成するため約100件のニュース文を選び、内部表現のためのメタ言語について検討を加えた。 3.言語部門の改良 言語部門は日本語と英語とから成るが、共に依存文法で解析を行う。日本文解析については漢字処理を可能にした。英文解析については単語検索を【B^+】-木化しまた構文解析も木-木変換方式への改良を試みた。 4.画像・図形部門の改良 従来は線画像しか取り扱えなかったものを、濃淡画像も処理できるように拡張した。認識過程を制御するPROLOGに42本のFORTRANサブルーチンを関数として組み込んだ。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 情報処理学会論文誌. 26-03. (1985)
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[Publications] Symp.Lang.&Artif.Intel.at Kyoto. (1986)
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[Publications] 情報処理学会自然言語処理研究会. 51-01. (1985)
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[Publications] 電気関係学会九州五部連合大会. 460. (1985)