1985 Fiscal Year Annual Research Report
ニーマン・ピック病A型亜型の酵素学的検策-特にA型・B型との異同について-
Project/Area Number |
60227002
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
高田 五郎 秋田大学, 医, 助教授 (40047254)
|
Keywords | ニーマン・ピック病A型 / ニーマン・ピック病A型亜型 / ニーマン・ピック病B型 |
Research Abstract |
1 ニーマン・ピック病A型亜型の【^(14)C】-スフィンゴミエリンに対する基質特異性について. 我々の経験しているニーマン・ピック病A型亜型の姉妹例から得た培養皮膚線継芽細胞と、米国の細胞銀行及び日本国内他研究施設から入手したニーマン・ピック病A型及びB型の培養皮膚線継芽細胞とを用い、天然基質に対する酵素活性を調べた。結果は、A型の酵素活性が最も低く 対照の0.8%,B型は3.0%,姉妹例は3.6%とB型に近い値を示した。対照として測定したB-ヘキソサミニダーゼ活性は各種の細胞間で大差なく、この測定値は信頼出来るものと考えられた。 更に、人工基質に対する特異性・カイネテックス・熱安性性試験・pH依存性・【^(14)C】-スフィンゴミエリンの細胞への蓄積や分解速度など調べる予定であったが、細胞培養に携わっていた共同研究者の石塚が辞職し、次後種々試みたが細胞はうまく培養されず、保存していた細胞も死滅してしまった。幸い姉妹例の細胞はまだ使えるため、米国遺伝病細胞銀行からニーマン・ピッ病A型・B型の細胞を再び入手し、現在細胞株を増やしている実情である。株数が充分増えた段階で、予定の実験を統行するつもりである。
|