1985 Fiscal Year Annual Research Report
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60227012
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
緒方 正名 岡山大学, 医, 教授 (70032844)
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Keywords | アカタラセミア / 無カタラーゼ血液症 / 高原氏病 / メトヘモグロビン / 金属水銀 / 等電点電気泳動 / カタラーゼ / 残余酵素 |
Research Abstract |
高原氏病は、日本人のアカタラセミアの約半数に発症する進行性口腔壊そである。本研究では高原氏病の病因を検討し以下の成績を得た。 1高原氏病発症の人種差と出生年次別発症状況: (1)人種;高原氏病は日本人のアカタラセミアの46%に又日本在住の韓国人3名中1名に発症が認められ、スイス人、イスラエル人のアカタラセミアには発症が認められなかった。 (2)出生年次;発症者は1876年〜1935年出生者の64%、1936年〜1945年出生者の35%、1946年〜1965年出生者の25%と減少の傾向があった。この事実は環境及び栄養の改善や治療法の発達によるものと考えられる。 2カタラーゼの生理的意義 (1)血中メトヘモグロビン濃度の正常、同型接合体ヒポカタラセミア、アカタラセミアマウスの血中カタラーゼ活性度の対数とメトヘモグロビン濃度との間に良い相関(相関系数=0.88)を認めた。 (2)金属水銀暴露アカタラセミアマウスの臓器内分布;アカタラセミアマウスに放射性水銀を吸入させた後、水銀の臓器内分布について検討した。(母体脳/母体血液)、(胎児/母体血液)の水銀濃度比はアカタラセミアマウスでは正常マウスより明らかに高く、その原因はアカタラセミア血液中に脂溶性を示す未酸化の金属水銀が高濃度に存在するためと結論された。 3残余カタラーゼの性質 (1)DEAEセルロースカラムクロマトグラフ;アカタラセミア血液ではカタラーゼ分画中(C分画/A+B+C分画)の酵素活性度比が低かった。 (2)DEAEカラムによるマウスカタラーゼA,B,C分画は等電点電気泳動上のpI値が異なるので、C分画を用いて比較した。ヘテロ接合体のヒポカタラセミアカタラーゼのC分画はpI(5.8-6.5)であり、正常のC分画pI(6.2-7.2)とアカタラセミアC分画pI(5.0-6.0)の中間に位置した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 人類遺伝学会誌. 30-2. (1985)
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[Publications] Biochemi.Genetics. (1986)
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[Publications] "Abstract of Japanese and U.S.A.Cooperative Science Seminor." (1986)