1986 Fiscal Year Annual Research Report
海底地盤の液状化と地すべりおよび海洋構造物の安定性に及ぼす影響
Project/Area Number |
60302065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石原 研而 東大, 工学部, 教授 (10010662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大草 重康 東海大学, 海洋学部, 教授 (30055909)
桑野 二郎 東京大学, 工学部, 助手 (30178149)
吉田 喜忠 東京大学, 工学部, 助手 (60010815)
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Keywords | 杭 / 波浪 / 動水圧 / 海底地盤 / 塑性変形 / 液状化 / 塑性化 / ねじり三軸試験 |
Research Abstract |
本年度は、60年度に行った研究の延長として、海中の大口径杭の挙動について研究を行った。 一般に、波浪によって杭が受ける力には2種類ある。1つは、直接、波浪が杭に当って生ずる動水圧であり、他は、波浪によって生ずる海底地盤の変形に伴って杭の根入れ部に伝えられる繰返し力である。今までの研究では、後者の力の影響は考慮されていなかったので、この点に重点を置いて研究を行った。その結果、波浪の高さが低く、その及ぼす力が弱く海底地盤が弾性的挙動をするときには、地盤を通して杭体に伝えられる力の影響は小さく、杭体内に生ずるモーメントは動水圧のみを考慮して算定してもよいことが判明した。しかし、波浪が大きくなると、主として海底地盤に伝えられる繰返し応力によって土に塑性変形が生じ、そのために杭の変形モードが著しく変化し、相当大きなモーメントが杭体内に誘起されることが判明した。よって、波浪による外力と杭の相互作用を検討する場合には、海底地盤内の土がどの程度の深度まで塑性化するかを知ることが、非常に重要であることが示された。このことに鑑み、ねじり三軸試験装置によって波浪荷重をシミュレートした土の繰返し実験も多数実施し、海底地盤の液状化による塑性化の深度を知るための土の強度に関するデータを収得した。
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Research Products
(2 results)