1986 Fiscal Year Annual Research Report
家畜遺伝資源、特に国内在来家畜の保存と評価に関する研究
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60304037
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡田 育穂 広島大, 生物生産学部, 教授 (40001424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新城 明久 琉球大学, 農学部, 教授 (00045113)
橋口 勉 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80041614)
西田 隆雄 東京大学, 農学部, 助教授 (20023426)
野澤 謙 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (40023387)
田名部 雄一 岐阜大学, 農学部, 教授 (30021679)
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Keywords | 遺伝資源 / 在来家畜 / 平均近交係数 / 繁殖構造 / 遺伝子頻度 / 遺伝距離 / 血液蛋白型 / 核型分析 |
Research Abstract |
1.牛については、佐々木は黒毛和種集団を種牛の供給県と増殖県とに分けて、両集団間の血縁度について分析し、新しい増殖県ほど平均近交係数が低く、特定の供給県と高い血縁関係をもつことを明らかにした。また、辻は閉鎖小集団を対象にして、閉鎖群育種が繁殖性,体型,血液蛋白型,乳蛋白型等に及ぼす影響について20年以上にわたるデータを用いて分析した。 2.馬については、野澤は日本在来馬8馬種の保存の現況に関する最新の情報に基づき、保存集団の有効な大きさの推定を行った。また、遺伝資源保存に向けての集団遺伝学的モデルを提出した。上田は北海道和種馬の繁殖構造を調査し、現在飼養されている馬の平均世代間隔は約8年、平均近交係数は2%、集団の有効な大きさは実数の約60%にしか過ぎないことを明らかにした。また、村松は在来馬について核型の面から研究を進め、Gバンド,Cバンドなどについて詳細な分析を行った。 3.山羊については、新城が沖縄県の在来山羊について分析した。外部形態の遺伝形質から推定した沖縄肉用山羊への日本ザーネン種からの遺伝子の流入率は約67%と推定された。産子数は平均1.7頭であった。 4.鶏については、岡田は日本鶏13品種,外国在来種3品種,改良種3品種を用いて血液型遺伝子頻度を比較し、日本鶏の遺伝子構成が改良種とはかなり異なることを明らかにした。田名部は岐阜地鶏について血液蛋白型から分析し、岐阜地鶏は蜀鶏に近く、尾長鶏,東天紅などとはかなり異ることを示した。橋口は核型分析を行い、日本鶏と野鶏との比較を行った。一方、西田は中国原産ユーチンと我国の地鶏を交雑して作出された名古屋,土佐九斤,熊本の3品種について形態学的分析を行い、これらの間に有意差を見出した。 5.ウズラについては、木村は家禽化ウズラと野生ウズラを比較し、更に野生ウズラの地域分化について検討した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 野澤謙: 在来家畜研究会報告. 11. 1-35 (1986)
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[Publications] 野村哲郎: 日本畜産学会報. 58. 21-27 (1987)
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[Publications] 太田垣進: 兵庫県立畜産試験場報告. 23. 11-17 (1986)
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[Publications] 橋口勉: 在来家畜研究会報告. 11. 193-207 (1986)
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[Publications] 新城明久: 琉球応用生物. 1. 1-30 (1986)
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[Publications] 笹沼清孝: 日本畜産学会報. 57. 705-711 (1986)
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[Publications] 田名部雄一: "Biochemical genetic studies on Apis mellifera and Apis cerana.In:The XXXth Internat.Apicultural Congress of Apimondia" Apimondia, (1986)
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[Publications] 橋口勉: "日本人のための生物資源のルーツを探る" 筑波書房, 334 (1986)