1986 Fiscal Year Annual Research Report
プロスタグランジン、ロイコトリエン、PAFの病態生理作用の生化学的解明
Project/Area Number |
60304048
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
室田 誠逸 医科歯科大, 歯学部, 教授 (50072989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨岡 玖夫 千葉大学, 医学部, 講師 (20009632)
山本 尚三 徳島大学, 医学部, 教授 (50025607)
野島 庄七 帝京大学, 薬学部, 教授 (70090470)
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 助教授 (80127092)
鹿取 信 北里大学, 医学部, 教授 (50050365)
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Keywords | プロスタグランジン / ロイコトリエン / PAF |
Research Abstract |
石橋は好中球を用いてアラキドン酸のリポキシゲナーゼ代謝物が、プロテインキナーゼCを活性化し、免疫反応に関与することを見つけた。鹿取は心筋梗塞巣の拡大にLT【B_4】が関与している実態をLT合成酵素阻害剤を用いて明らかにした。鶴藤はグルココルチコイドの抗炎症作用のメカニズムを究明し、LT【B_4】の生成阻害とは無関係であることを証明した。清水はLT【A_4】水解酵素の精製を行い、その組織分布を明らかにした。室田はHPETEの細胞傷害活性を詳細に調べ、そのメカニズムおよび予防につき検討した。またinvitro虚血モデルをつくり、虚血解除に伴って血管内皮細胞内に12-HPETE産生増加の起こることを見つけた。山本は白血球のリポキシゲナーゼの精製を行い、そのモノクローナル抗体を作製し、酵素免疫測定法を開発した。小沢は熱傷後に生成される致死因子の究明を行い、それがリノール酸のエポキシドであることをつきとめロイコトキシンと命名した。そしてロイコトキシンが白血球で生合成される経路を明らかにした。冨岡は、喘息のlalephaseの発作にPAFが関与することを想定し、Etizolamの抗PAF活性を臨床的に調べた。野島はPAFの微量測定法を確立する目的でPAFのポリクローナル抗体の作製を行った。市川はPG受容体とGTP結合蛋白の相関を明らかにする目的で、GTP結合蛋白の精製を行った。また受容体にリン酸化反応の起こることを明らかにした。高井はPG【E_1】はSwiss3T3細胞でcAMPの上昇を起こすとともにカルシウムイオンの流入をもたらす事実を見つけた。さらにこのカルシウム流入はCキナーゼによって抑制されることを発見した。成宮はPG【D_2】の細胞増殖抑制作用のメカニズムを究明し、【PGD_2】が【PGJ_2】さらにΔ12-【PGJ_2】に変換された後、細胞膜を通過して細胞内に入り、さらに核内へ移行し最終的にクロマチンと結合してDNA合成を阻害することを明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kazuo Ohuchi et al.: Biochimica et Biophysica Acta. 887. 94-99 (1986)
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[Publications] Mika Hayakawa et al.: Biochemical and Biophysical Research Communications. 137. 424-430 (1986)
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[Publications] Tanihiro Yoshimoto et al.: Biochimica et Biophysica Acta. 877. 141-150 (1986)
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[Publications] Takao Shimizu et al.: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 83. 4175-4179 (1986)
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[Publications] Yozo Hori et al.: European Journal of Pharmacology. 132. 47-52 (1986)
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[Publications] Junichi Dainaka et al.: Biochemical Pharmacology. 35. 3739-3744 (1986)
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[Publications] 室田誠逸: "プロスタグランディンの医学" 中外医学社, 279 (1986)