1986 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化セラミック基複合材料における界面を主とする材料設計学的研究
Project/Area Number |
60420023
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
梅川 荘吉 理科大, 理工学部, 教授 (30016357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 勝廣 東京理科大学, 理工学部, 助手 (20084478)
宮本 岩男 東京理科大学, 理工学部, 講師 (10084477)
河田 幸三 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70013612)
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Keywords | FRC / 繊維強化セラミックス / 炭化ホウ素 / 2ホウ化チタン / 焼結性 / 繊維と母相の適合性 / 被覆繊維 / 破壊 / 界面反応 |
Research Abstract |
咋年度の研究成果に基づき、本年度は焦点をしぼり、【B_4】Cを母相とするW繊維強化セラミックスをホットプレスを用いて作製し、繊維と母相の接合状態と界面反応、繊維の被覆効果、界面構造および機械的性質について調べた。被覆しないW繊維は母相と接合するが、W線内にBとCが拡散し、WBの生成が認められた。したがって拡散障壁として有効な被覆材が必要である。検討した被覆材はNb,Cr,TiB,Ti【Si_2】,Zr【O_2】,【Cr_2】【O_3】,【Al_2】【O_3】,TiC,Tin,Ti【O_2】およびTi【B_2】の11種類である。これらの複合材料の製造条件はホットプレスを用いた場合、【B_4】Cのち密化限界温度である1900℃,1時間の保持,真空度【10^(-5)】+orrである。TiNを除く被覆材は繊維と母相の拡散障壁としての効果が認められなかった。しかしいずれの被覆材においても界面の接合は良好であった。一般的傾向として接合した界面を有するFRCは繊維の周囲にクラックの存在が観察された。一方、TiNを繊維に被覆した場合、母相との界面反応は小さく、拡散障壁としての効果が著しいという結果が得られた。しかし冷却時(焼結の際の)にTiN被覆W繊維と母相の剥離が認められ、多重被覆の必要性を示唆する結果が得られた。W繊維/【B_4】C系複合材料の機械的性質については、例えば強度特性に関しては、W繊維を内包する【B_4】Cは強度の低下が???れるが、値のバラツキが改善されると共に見掛けの延性的な挙動が観察された。界面構造を明らかにする目的でイオンシンニングによる薄膜の作成を行なったが、現在までのところ電顕試料として良好なものは得られておらず、今後も作製条件を変えて検討して行きたい。本年度の成果はち密化が困難とされる【B_4】Cを母相としたW繊維強化セラミックスをホットプレスにより作成し、被覆効果のある物質が存在すること、繊維と母相の界面反応および機械的性質に関する知見が得られたことである。
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[Publications] Katsuhiro Nishiyama;Sokichi Umekawa: Transactions of the Japan Society for Composite Materials.11,No.2. 53-62 (1985)
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[Publications] 西山勝廣: Boundary. 2,No.3. 24-27 (1986)
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[Publications] 西山勝廣: Bulletin SUT. 3,No.7. 44-50 (1986)
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[Publications] Katsuhiro Nishiyama;Sokichi Umekawa: Composites'86:Recent Advances in Japan and the United States(Proceedings of the Third Japan-U.S Conference on Composite Materials). 433-440 (1986)