相補的プログラミング環境の研究

1986 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 60420035
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 伊藤 貴康 東北大, 工学部, 教授 (80124551)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 松山 隆司 東北大学, 工学部情報工学科, 助教授 (10109035)
• Keywords: 相補的プログラミング / 推論ソフトウェア / Lispプログラム検証システム / 並列プロセス / デッドロックからの回復 / 強制法

Research Abstract

相補的プログラミングに関する次のような基礎的研究および検討を行なった。
(1)推論ソフトウエアに関する基礎的検討
相補的プログラミング環境の実現には、各種の推論ソフトウエアの活用が不可欠である。演繹的推論と帰納的推論について調査検討を行ない、それらをプログラミング言語の機能として利用する方式について研究を行なった。また、バックトラックの自動消去法について前年度に引き続き検討を加え、理論的な性質を明らかにすると共に、この機能を組み込んだPrologを試作し、実験的評価も行なった。
(2)対話型Lispプログラム検証システムの設計・試作
Lispプログラムを対象として、相補的プログラミング環境を実現する事を考え、まず、第一階論理に基づくTyped Pure Lispの対話型検証システムを試作した。このシステムを拡張し、プログラムあるいは仕様のどちらかに誤りがある場合にプログラムエラーの検出と修正を可能とする方式について検討した。すなわち、プログラムと仕様の相補性の問題をLisp世界を対象として検討した。
(3)並列プロセスのデッドロックからの回復法
並列プロセスのデッドロックからの回復は、並列プロセス理論における最も困難な問題である。強制法に基づくデッドロックからの回復の理論の提唱し、その論理的枠組を構築しつゝある。

Research Products

• [Publications] 伊藤貴康,松山隆司: 電子情報通信学会誌. 70-3. (1987)
• [Publications] 伊藤貴康,松山隆司: 電子情報通信学会誌. 70-5. (1987)
• [Publications] 伊藤貴康,松山隆司,山崎憲一: 情報処理学会記号処理研究会資料. 37-1.
• [Publications] 松倉隆一,伊藤貴康: 情報処理学会全国大会論文集. 33. (1986)
• [Publications] Tadayasu ITO: US/Japan Seminar on Logic of Programs 論文集.