1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60420036
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
末松 安晴 東京工業大学, 工, 教授 (40016316)
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Keywords | 超高速変調 / 半導体量子井戸構造 / 光デバイス / 光スイッチ / 外部変調器 / 集積レーザ / 分布反射器集積レーザ / 能動モノリシック光集積回路 / 有機金属気相成長法 / 全反射型光スイッチ |
Research Abstract |
本研究は、数+Gbit/sの超高速変調動作が可能な半導体量子井戸構造による光スイッチ、および外部変調器等を実現するための研究を行い、超高速変調化における光デバイスの動作特性の理論的背景を確立すると共に、これまで開発を行ってきた集積レーザに超高速動作化を推し進めて、これらを合わせて超高速変調可能な能動モノリシック光集積回路を実現し、その構成方法を明らかにすることを目的とした。 60年度は、能動光集積回路の各構成要素の実現、および相互の集積の為の基礎資料を得ることを目的とした。 先ず、有機金属気相成長法(OM-VPE法)によるGalnAsP/lnP量子井戸多層構造を用いることを前提として、その量子井戸構造の電界印加に伴う屈折率変化を用いた全反射型光スイッチの理論的検討を行い、その結果、光スイッチの交差角を10度以上、交差部分の長さを10μm程度にすることができ、応答速度は、電極等の最適化によって 1〜2×【10^(-13)】秒が可能で、超小型、超高速光スイッチの実現できることを明らかにした。 次に、実際に集積可能な電流注入型のGalnAsP/lnP全反射型光スイッチを試作し、電流注入による光のスイッチング動作を実現し、集積化の為の実験的基礎資料を得た。 一方光源に関しては、高性能な1.5〜1.6μm波長帯の分布反射器集積レーザを提案し、発振スペクトル特性について理論的に検討した。同時に素子の試作を行い、異なる活性領域長を持つ分布反射器集積レーザの室温連続動作を実現すると共に、2GHzまでの高速変調を行い、実験的にも裏付を行った。 以上のように、本研究は当初の目的をほぼ達成しており、超高速変調可能な能動モノリシック光集積回路実現の為の十分な基礎資料を得ている。
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[Publications] Electron.Letter. 21-13. (1985)
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[Publications] Electron.Letter. 21-17. (1985)
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[Publications] Japan.J.Appl.Phys. 24-6. (1985)
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[Publications] The Trans.of IECE of Japan. E68-11. (1985)